BOAやJPモルガン襲う「住宅ローンの泥沼」、5兆円損失は倍増も

【記者:James Sterngold】

9月16日(ブルームバーグ):米国の住宅金融大手5社は、住宅ロ ーンと差し押さえ手続きの不正に絡んだコスト負担がこれまでに総額 657億ドル(約5兆500億円)に達しており、業界全体の負担は新た な請求の発生に伴いこの倍に膨らむ恐れがある。

ブルームバーグ・ニュースのデータによれば、米銀最大手バンク・ オブ・アメリカは2007年の初めからこれまでの負担が391億ドルと最 も大きく、資産規模で米銀2位のJPモルガン・チェースが163億ド ルでこれに続く。米住宅金融最大手のウェルズ・ファーゴは50億9000 万ドルの負担を強いられた。

BOAのブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)はこ うした事態を「住宅ローンの泥沼」と表現したが、ごくわずかな損失 にとどまるという銀行関係者やアナリストの予想は見事に裏切られた。 FBRキャピタル・マーケッツのアナリスト、ポール・ミラー氏は、 全ての銀行がずさんな融資慣行の代償として支払う額が最終的に 1210億ドル(約9兆3000億円)を上回る可能性があると予想する。

米財務省の問題資産購入計画(TARP)の特別監察官を務めた ニール・バロフスキ氏はインタビューで、「2つの書類がいい加減にと じられていたというたぐいの話ではなく、組織的な不正行為が問題と なっている。金融危機以前の段階では、銀行が住宅ローン債権の質に ついて購入者にもっぱらうそをついていたことを物語るものだ」と話 している。