【今日のチャート】金価格:1万ドルに上昇も-米通貨量との比較で

金価格が5倍以上高騰する可能性 があるとの見方を、ソシエテ・ジェネラルのグローバルストラテジス ト、ディラン・グライス氏(ロンドン在勤)が示した。米経済におけ る通貨量の急増に金価格が追い付こうとしていることを理由として挙 げた。

今日のチャートは、過去50年間のマネタリーベースの1ドルが金 1オンスによって裏付けされていると考えた場合の金価格の推移を示 す。マネタリーベースは、米連邦準備制度理事会(FRB)が集計し ている。算定では、国際通貨基金(IMF)がまとめた米国の金準備 のデータが利用されている。

グライス氏は14日のリポートでこの水準について、金の「適正価 格」との認識を示した。上段のパネルに示されているように、6月以 降、この価格は1オンス当たり1万ドルを超えている。金現物相場は 9月14日、1オンス当たり1819.63ドルだった。

下段のパネルは、米国が保有する金の価値を、現物価格を基に過 去50年間のマネタリーベースに占める比率で示している。8月は2兆 6600億ドル(約204兆円)のうち18%を占めた。このマネタリーベー スの額は3年前の3倍以上で、経済成長促進に向けたFRBの取り組 みを反映している。

グライス氏は「信頼できる通貨に対する需要がある」と指摘。「前 回、信頼性が非常に乏しいと認識されていた1970年代の金投資ブーム の際には、ドルは金によって過度に支えられていた。当時そのような 状況になったのなら、今回もそうならないはずはない」と述べた。

米国の金保有のマネタリーベースに占める比率は1980年1月に ピークの131%に達した。金価格は、それまでの10年間に14倍以上 に上昇し、1オンス当たり850ドルに達した。米労働省の算定による と、この水準は現行のドルで換算すると1オンス当たり約2330ドルに 相当する。