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モルガンSとJPモルガン:株・債券トレーディング、厳しい環境に

米銀のJPモルガン・チェースと モルガン・スタンレーは、米景気鈍化と欧州債務危機の深刻化で株式 と債券のトレーディング事業が7-9月(第3四半期)に厳しい環境 に直面していることを投資家に明らかにした。

JPモルガンの投資銀行部門のジェームズ・E・ステーリー最高 経営責任者(CEO)は13日、バークレイズ・キャピタル主催のニュ ーヨークの会議で、JPモルガンの7-9月期のトレーディング収入 が前期比約30%減少するとの見通しを示した。一方、モルガン・スタ ンレーのルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は同会議で、債 券トレーディングの環境は昨年10-12月(第4四半期)よりも悪いと 指摘した。同四半期は米大手投資銀5行のトレーディング収入が金融 危機以降で最低だった。

JPモルガンのステーリー氏は、法人が市場から撤退しており、 特に8月はそれが顕著だったと述べた。8月にはダウ工業株30種平均 が4営業日連続で400ドルを超える値動きを示した。投資家は、米格 付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の米国長期信用 格付け引き下げの影響や、ギリシャのデフォルト(債務不履行)によ って欧州銀が打撃を受けるリスクへの対応を迫られている。

「顧客はリスク回避」

モルガン・スタンレーのポラットCFOは、「7-9月期の市場環 境は、特にスプレッド(上乗せ金利)と流動性の欠如により信用市場 が困難な状態にあり、依然厳しいことは明らかだ」と指摘。「マクロ商 品はクレジット商品と比べれば良かったが、ボラティリティの高まり により、顧客はトレーディングの難しさを考慮して大きなリスクを取 ろうとしない」と説明した。

モルガン・スタンレーの昨年10-12月期の債券トレーディング収 入は2900万ドル(現在のレートで約22億3000万円)の赤字。自社ク レジットスプレッドの影響を除いたベースでは、8億1300万ドルの黒 字と、2008年以来の低水準だった。同社の11年4-6月(第2四半期) の債券トレーディング収入は20億9000万ドルとなった。

ポラットCFOは、モルガン・スタンレーが最大損失予想額を6 月に引き下げた後、7-9月期にもさらに下げたと述べた。また株式 売買高は7-9月期に増加したものの、その多くは利幅が小さい電子 取引だと説明した。

JPモルガンは4-6月期に株・債券トレーディングで55億ドル の利益を上げた。しかしステーリー氏は、7-9月期の投資銀行業務 の手数料収入は約10億ドルと、前四半期の19億2000万ドルからほぼ 半減するとの見通しを示した。同氏はまた、プライベートエクイティ (PE、未公開株)部門が約1億ドルの赤字となり、資産運用収入が 株安によって打撃を受ける公算が大きいと述べた。

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