米国債:下落、欧州危機への懸念緩和で-10年債利回り1.99%

米国債相場は下落。欧州の債務 危機が域内の金融機関に悪影響を及ぼすとの懸念が緩和し、売りが優 勢になった。米財務省が実施した10年債入札(発行額210億ドル) では落札利回りが過去最低を記録した。

メルケル独首相は13日放送されたドイツのインフォラジオとの インタビューで、ギリシャの「制御を欠いた破産」を許す考えがない ことを言明。これが売りを誘った。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオ ン(ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・ サリバン氏は「ギリシャとユーロ圏全体は引き続き市場の注目を集め るだろうが、この日はリスク回避の動きが少し弱まったようだ」と述 べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時現在、既発10年債利回りは前日比4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の1.99%。同年債(表面利率

2.125%、2021年8月償還)価格は3/8下げて101 6/32。

10年債入札

10年債入札の最高落札利回りは2.000%と、8月10日の前回 入札で記録したそれまでの過去最低2.140%を下回った。入札直前 の市場予想は1.998%だった。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は

48.5%と、6月8日の入札以来の高水準となった。前回8月の入札 では35.4%だった。

ウンダーリッヒ・セキュリティーの米国債トレーディング責任者、 マイケル・フランゼーセ氏は「入札は良かった。需要があった」と指 摘した。

プライマリーディーラー以外の直接入札の比率は11.1%。前回 の入札では過去最高の31.7%だった。

前日の320億ドル規模の3年債入札では落札利回りが0.334% と過去最低を更新した。14日には130億規模の30年債入札を控え ている。今週の発行総額は660億ドル。

米財務省によると、今週の入札で調達した資金は債券の償還には 充てず、全額が新規資金となる。

財政赤字

8月の米財政収支は1342億ドルの赤字と、前年同月の905億 ドルの赤字から幅が拡大した。ブルームバーグがまとめたエコノミス ト予想の中央値は1320億ドルの赤字だった。2011年度(2010年 10月-11年9月)の累計赤字は1兆2340億ドルに達した。前年 度同期比では2%の赤字縮小。

メルケル首相はギリシャについて、救済融資の次回分を受け取る ための正しい措置を取っていると指摘し、ユーロ圏のほかの国に波及 するリスクがあるとして、ギリシャのデフォルト(債務不履行)を容 認しない考えを表明した。

ギリシャのパパンドレウ首相は14日に、メルケル首相、サルコ ジ仏大統領とギリシャおよびユーロ圏の情勢について、電話で協議す る予定だ。

イタリア政府が実施した5年債入札(発行規模39億ユーロ)で は平均落札利回りは5.6%。同年限の前回入札時(7月14日)の

4.93%から上昇した。