米ダラス連銀総裁:追加的な金融緩和実施には「高いハードル」

米ダラス連銀のフィッシャー総裁 は12日、自分は連邦準備制度理事会(FRB)による追加的な金融緩 和を恐らく支持しないと述べ、景気てこ入れのための措置は財政当局 の責任だと主張した。

フィッシャー総裁は12日にダラスで講演し、「さらなる金融緩和 や利回り曲線上の技が成果を上げて持続可能な総需要を刺激すると考 えられれば、支持するだろう。しかし、財政当局がわれわれと同じよ うに自分たちの任務を遂行するまでは、私にとってこうした行動を取 る際のハードルは依然として極めて高い。彼らが行動すれば、さらな る金融緩和は必要ですらなくなるかもしれない」と語った。

8月9日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)は2013 年半ばまで事実上のゼロ金利政策を維持する方針を決めたが、フィッ シャー総裁はそれに反対票を投じた3人のメンバーの1人。ウェル ズ・ファーゴやTロウ・プライス・アソシエーツなどのエコノミスト によると、次回9月20-21日のFOMCでは、米連邦準備制度理事会 (FRB)は1兆6500億ドル(約127兆円)相当の保有資産の中で短 期国債を売却して長期国債に入れ替え、住宅ローンや自動車ローンな ど市中金利の押し下げを図ることを決める可能性がある。

こうした手法は利回り曲線の逆転につながることから「オペレー ションツイスト(ツイストオペ)」と呼ばれるが、フィッシャー総裁は これについて、「既に歴史的低水準にある中・長期の名目金利を押し下 げようとする」動きだと指摘した。

懐疑論

シカゴ連銀のエバンス総裁が失業率の押し下げに向けて3%未満 の中期的インフレ率を容認する考えを示したことについては、フィッ シャー総裁は懐疑的な見方を示した。

フィッシャー総裁は講演後に記者団に対し、「FRBの独立性を脅 かすとはまさにこのことだ」と述べ、「理論と実際は別だ。私はその理 論を理解するものの、所得やわずかな貯蓄を物価上昇で目減りさせた くない人々からどれほど激しい反発が出てくるかを考える必要もある と思う」と語った。

同総裁はまた、税制や規制政策、欧州債務危機をめぐる不確実性 が企業の雇用を妨げていると述べ、「われわれはガソリンタンクを手頃 な価格の流動性で満たした。今必要なのは、雇用主が自信を持ってア クセルを踏み、ギアを入れ、米国の雇用創出マシンを動かすことだ」 と語った。