ダラス連銀総裁:FOMC、低金利の時間軸明示は借り控え促進も

米ダラス連銀のフィッシャー総 裁は、2013年半ばまで低金利政策を維持するとの金融当局の発表は 消費者に誤ったメッセージ送りかねないと指摘した。

総裁は12日、ブルームバーグ・テレビのインタビューで「実際 には借り控えのインセンティブになり得る」と発言。「2013年半ば まで低金利が続くことが周知されているからだ」と説明した。

フィッシャー総裁はフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁、ミ ネアポリス連銀のコチャラコタ総裁とともに、8月9日に開催された 先の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で反対票を投じた。同会合 の反対者の数は約19年間で最多だった。3人は2013年半ばまでは 政策金利を実質ゼロに据え置くとした声明の文言に異議を唱え、期限 を明示せずに低金利を「長期にわたり」維持するとの表現が好ましい と主張していた。

同総裁はさらに、企業や消費者が「不透明感に覆い尽くされてい る」とした上で、金融当局による低金利維持は問題解決にならないと 述べ、「現在借り入れが停滞しているのは金利のせいではないと思う」 と語った。

8月9日のFOMCの声明は、「様々な政策ツールを協議した」 とし、「こうしたツールを適切に導入する用意がある」と言明。議事 録によれば、少数のメンバーは景気浮揚と失業率低下に向け一段と積 極的な措置を支持する考えを示した。

オペレーションツイスト

フィッシャー総裁は、今月20-21日に予定されているFOMC でどのような政策を支持するか明らかにすることは避けた。ウェル ズ・ファーゴやT・ロウ・プライス、バークレイズ・キャピタル、ゴ ールドマン・サックス・グループのエコノミストは、米連邦準備制度 理事会(FRB)が1兆6500億ドル相当の保有資産のうち短期の米 国債を売却し、償還期間の比較的長い米国債に買い替える手段を採用 すると予想。住宅ローンや自動車ローンなど市中金利の押し下げを目 指すと見ている。この手法は長短金利を逆転に向かわせることから時 に「オペレーションツイスト」と呼ばれる。

フィッシャー総裁は別のラジオインタビューで、利回りが既に低 いため、そのような手法は効果を発揮しない恐れがあると述べた。

インフレ調整を施した米国債の実質利回りについて総裁は、「ま だマイナス金利のままだ」と述べ、「一部は抑制不能なものだ。質へ の逃避が起こっている。市場で不安を抱える投資家が、スタンダー ド・アンド・プアーズの判断にもかかわらず米国債に大量の買いを入 れている」と指摘した。

効果の有無を議論へ

また、「オペレーションツイストでどれだけ効果が出るかが問題 だ」とし、「可能な選択肢の一つであり検討はしなければならない。 金利をどこまで押し下げられるだろうか。市場で他に何が効果を上げ ているか。どのような影響があるか。そういったことを議論していく 必要がある」と語った。

同総裁はさらに、「目下インフレは問題ではない」として、バー ナンキFRB議長の見解に同意するとし、「インフレは極端に高いわ けではない。むしろ2%付近でトレンドを形成しつつあると思われる」 と述べた。