欧州ソブリン債と金融債の保証コスト、過去最高更新-CDS取引

12日のクレジット・デフォル ト・スワップ(CDS)市場では、欧州のソブリン債と金融債の保証 コストが上昇し、過去最高を更新した。ドイツがギリシャのデフォル ト(債務不履行)に備えて準備しているとの観測や、フランスの銀行 が保有ギリシャ債を理由に格付けが引き下げられるとの見方が背景に ある。

JPモルガン・チェースによると、西欧の国債15銘柄のCD Sスプレッドから成るマークイットiTraxx・SovX西欧指数 はロンドン時間午後5時半現在、17ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上げ353bpに達した。欧州の銀行・保険25社の優 先債のCDSスプレッドに連動するマークイットiTraxx金融指 数は14bp上昇し314bp、劣後債の指数は15bp上昇の550b p。

ドイツのメルケル政権は、ギリシャが金融支援を受ける条件を満 たせずデフォルトに陥った場合に備え、ドイツの銀行を支援する計画 を準備中だ。連立政権の当局者3人が9日に明らかにした。仏銀BN Pパリバとソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコルのCDSス プレッドは大幅上昇し、過去最高となった。格付け会社ムーディー ズ・インベスターズ・サービスが週内に格下げを実施するとの観測が きっかけ。

CMAによれば、ソシエテ・ジェネラル債のCDSスプレッドは 53bp上昇し443bp、クレディ・アグリコルは41bp上げ331 bp、BNPパリバについては31bp上昇し306bp。

ソブリン債保証コスト

ポルトガルとギリシャ、イタリアとフランスの国債保証コストは 過去最高を記録。ポルトガル国債のCDSスプレッドは79bp上げ 1213bp、イタリア国債は40bp上昇の503bp、フランス国債 については11bp上昇し189bpとなった。

社債保証コストも2年半ぶり高水準に達した。投資適格級の欧州 企業125社で構成するマークイットiTraxx欧州指数のスプレ ッドは6.5bp上げ198.5bp。一時は204bpまで上げた。

主に高リスク・高利回りの40銘柄で構成するマークイットiT raxxクロスオーバー指数は22.5bp上げ797.5bp。09年5 月以来の高水準となる811.5bpまで上昇する場面もあった。スプ レッド上昇は信用の質が劣化したとの認識を示す。

CDSスプレッド1bpは、5年間の債務1000万ユーロに対す る年間保証料1000ユーロを意味する。