日本株下値めど立たず、欧州足並み乱れ出口遠い-大和住銀門司氏

大和住銀投信投資顧問の門司総一 郎投資戦略部長は、欧州財政問題の深刻化に伴う欧米株安に引きずら れ、日本株の下値めどが立たなくなってきた、とみている。同氏が12 日午前、ブルームバーグの電話取材に対しこうした見解を示した。

門司氏は、欧州連合(EU)では債務危機国への支援をめぐる対 応の足並みがそろわず、危機からの出口が遠のいていると言う。12日 午前の日経平均株価は、一時前週末比208円(2.4%)安の8529円ま で下げ幅を拡大。日中ベースでは、東日本大震災直後に付けた3月15 日の安値(8227円)以来の低水準に沈んだ。

欧州中央銀行(ECB)は9日、シュタルク理事が辞任を申し出 たと発表し、ギリシャのデフォルト(債務不履行)への警戒が強まっ た。12日の東京外国為替市場では、ユーロが対円で約10年ぶりとな る104円台まで円高が進行。需要減退と為替採算の悪化懸念で、きょ うの日本株は電機、輸送用機器など輸出関連株中心に安い。

門司氏は、足元では「日本株の下落要因の9割方は海外の悪材料 で、そのうちの7-8割は欧州問題が占める」との認識だ。欧州諸国 の間では、債務危機について「国によって言うことがばらばら」で、 ドイツ出身のシュタルクECB理事が辞意を表明したのは、ECB内 でも意見がまとまっていないことを示している、と同氏は指摘する。

政策催促局面が最もきつい、米はツイストオペへ

目先の日本株について、門司氏は「割安感や売られ過ぎ感があっ ても、欧州情勢の出口が遠のく中、下値のめどが立ちにくい」と分析。 欧州の政策当局にも市場からの政策催促圧力が強まり、何らかの手が 打たれ、日米欧株式の底入れ、ユーロ底入れの可能性は徐々に高まっ てきているが、日本の2002年から03年の金融危機時がそうだったよ うに、「そこに至るプロセスが一番きつい」と話した。

ブルームバーグ・データによると、TOPIXのPBRは12日午 前終了時点で0.89倍。理論上の会社解散価値に当たる1倍割れがこの ところ定着している。

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は、20-21日に連邦公開 市場委員会(FOMC)を開催予定。市場の一部では、量的緩和第3 弾(QE3)に対する期待もあるが、門司氏は「問題の根本が欧州に あることを考えれば、FOMCをきっかけに株式相場が一時的に反発 することはあっても、抜本的に方向性を変えるのは難しい」と話す。

次回FOMCでの政策決定自体について同氏は、QE3は期待薄 で、残存期間の短い証券を売って、代わりに残存期間の長い米国債を 買うツイストオペレーション導入にとどまると予想。「効果はそれほど 大きくなく、市場へのインパクトも小さい」と予想した。

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