インフレ連動債は景気の先行き懸念を反映-CPI上昇率1.3%を示唆

インフレ連動債のリターンは国債 のリターンを下回っており、その格差は過去約3年間で最大となって いる。世界経済の低迷で金融緩和策が消費者物価の高騰を引き起こす 恐れは和らいでいるためだ。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の指数によれば、世界の国債 のリターンは、「リンカー」と呼ばれるインフレ連動債のリターンを7 月末以降1.3ポイント上回っている。両者の差は2008年11月以来最 大。国債とインフレ連動債の9月9日時点の利回り格差が示唆する、 投資家が想定する世界のインフレ率は1.35%と、数カ月前の1.86%か ら低下している。

オーストラリアや英国、米国の中央銀行はインフレ見通しを下方 修正しており、経済成長や雇用のてこ入れを図る余地が生まれている。 オバマ米大統領は先週、上下両院合同会議で減税やインフラ投資など を盛り込んだ4470億ドル(約35兆円)規模の対策を提案した。欧州 中央銀行(ECB)は8日の政策委員会で政策金利を据え置き、景気 見通しが悪化したとの認識を示した。

米バンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロンのグローバル市 場チーフストラテジスト、ジャック・マルビー氏は8日のインタビュ ーで「インフレ連動債市場の動きは、他のほぼ全ての資本市場が発し ている欧米の経済成長見通しに対する懸念を裏付けるものだ」と指摘。 「11年前半に市場で広く共有されていた先進国のインフレ再燃の懸 念は弱まった」と述べた。

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