ロンドン金融業界の求人:8月は前年比20%減-債務危機の深刻化で

ロンドンの金融サービス業界の求 人数が8月に20%減少した。欧州債務危機の深刻化が背景にある。英 人材あっせん会社アストベリー・マースデン・アンド・パートナーズの 調査で明らかになった。

アストベリー・マースデンが12日に電子メールで送付した文書に よると、シティー(ロンドン金融街)の新規求人数は8月に4030人と 前年同月の5030人から減少した。

同社のマーク・キャメロン最高執行責任者(COO)は調査結果の 中で「この時期は例年、シティーの求人が低迷する時期だが、今年の夏 季の鈍化は例年以上に印象的だ」と指摘。「米国の債務問題やユーロ圏 の危機の影響があるほか、市場では一般的に神経質な状態が続いている ため、第2四半期(4-6月)の主要投資銀行のトレーディングの業績 は全般的に期待外れだ」と述べた。

欧州ではソブリン債危機の悪化でトレーディング収入が減少してい るため、スイスのUBSや英バークレイズ、HSBCホールディングス などの銀行が計4万人以上の人員削減を計画している。

キャメロン氏は「銀行やヘッジファンドにとって、賞与削減によっ て収入の急減に対応する方がずっと簡単だ。基本給の増額によって賞与 の減額を補うというシティーの現行の報酬体系では、各社がコスト削減 を図ろうとする場合、人員削減以外にほとんど選択肢はない」との見方 を示した。

調査によると、シティーの8月の求職者数は約1万2700人と、前 年同月の1万3150人から3%減少した。アストベリー・マースデンに よると、2008年の米リーマン ・ブラザーズ・ホールディングス破綻か ら1カ月後には求人数は2000人にまで落ち込んだ。