今週の米経済指標:8月の小売売上高と鉱工業生産は伸び鈍化か

今週発表の米経済指標では、雇用 や所得の低調な伸びを反映し、8月の小売売上高がここ3カ月で最も 小さい増加率にとどまると、エコノミストらはみている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた予想中央値によると、商務 省が14日発表する8月の小売売上高は前月比0.2%増となる見通し。 前月は0.5%増だった。その他の指標では、8月の鉱工業生産指数の 伸びが前月と比べて鈍化したもよう。また、同月の消費者物価指数は 前月よりも小幅な上昇率が見込まれている。

小売りのJCペニーやターゲットは停滞気味の雇用市場が景況感 に影を落とし、売り上げを伸ばすのが一段と難しい状況になっている と指摘している。米経済の約7割を占める個人消費の低迷が広がるリ スクを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)のほか、オバマ政権や 米議会に対し、景気回復の持続を確実にする措置の策定を求める圧力 が強まっている。

4キャストのシニアエコノミスト、ショーン・インクレモナ氏(ニ ューヨーク在勤)は「消費者は必要なもの以外への消費に慎重だ。政 策の下支えが必要になるだろう」と語る。

8月の小売売上高は自動車を除いても前月比0.2%増と、前月の

0.5%増から鈍化するとみられている。自動車業界は、ここ数カ月の生 産と販売に打撃を与えた東日本大震災による供給網の混乱から持ち直 しつつある。

高額品の消費に影

乗用車や電気製品といった高額品の消費は雇用創出の不足が影を 落とす恐れがある。労働省が発表した8月の雇用者数は前月から変わ らずとなり、失業率も9.1%と前月と同水準だった。

消費者が悲観的であることが16日発表の統計で示されるもよう だ。9月のロイター・ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は

56.6となる見通し。約3年ぶりの低水準となった前月の55.7からは 上昇が見込まれる。

景気回復の強さの源となっていた製造業も勢いを失いつつある。 8月の鉱工業生産指数は前月比0.1%上昇と、4カ月ぶりの低い上昇 率にとどまるもようだ。前月は0.9%上昇だった。同指数はFRBが 15日に発表する。

労働省が今週発表する統計では、経済成長の減速に伴い、インフ レ圧力が和らぎつつある状況が浮き彫りになりそうだ。8月の米消費 者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇と、前月の0.5%上昇から鈍 化する見通し。

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