9月9日の欧州マーケットサマリー:ドイツとオランダ債上昇、株反落

欧州の為替・株式・債券・商品相 場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3680 1.3882 ドル/円 77.39 77.51 ユーロ/円 105.87 107.59

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 224.59 -5.88 -2.6% 英FT100 5,214.65 -125.73 -2.4% 独DAX 5,189.93 -218.53 -4.0% 仏CAC40 2,974.59 -111.24 -3.6%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .39% -.05 独国債10年物 1.77% -.10 英国債10年物 2.26% -.09

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,851.00 -4.00 -.22% 原油 北海ブレント 112.32 -2.23 -1.95%

◎欧州株式市場

9日の欧州株式市場では指標のストックス欧州600指数が反落。 週ベースでの下げ幅を広げた。世界の景気回復が失速しているとの懸念 が強まった。

ドイツの自動車メーカー、ポルシェが急落。同社との年内合併を目 指していた独フォルクスワーゲンが係争中の訴訟を理由に期限内の実現 は困難と発表したことが響いた。欧州最大の半導体メーカー、STマイ クロエレクトロニクスは4.6%安。米同業のテキサス・インスツルメ ンツ(TI)は売上高見通しを下方修正した。オーストリアの電力会社 フェアブントも安い。今年通期の減益見通しが嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比2.6%安の224.59で終了。 前週末比では3.7%の値下がり。今年2月17日に付けた年初来高値 から23%下げている。欧米の経済指標が予想を下回り、世界の景気回 復を危ぶむ懸念は増している。

パイオニア・インベストメンツのドイツ部門の株式ポートフォリオ マネジメント責任者、マルクス・シュタインバイス氏は「経済状況は悪 化している」と指摘。「これまでにないほど、政策当局者の講じる措置 にすべてがかかっている。経済指標が現状のままで、新興市場国・地域 が金融引き締めを続ける限り、上昇余地は限られる」と続けた。

この日は欧州中央銀行(ECB)がシュタルク理事の辞任を発表。 これを受けて株式は下げ足を速めた。「個人的な理由」によるもので、 後任が決まるまでは現職に留まるという。

同日の西欧市場では、全18カ国で主要株価指数が下落。ポルシェ は14%安の37.99ユーロと、2009年5月以来の大幅安。VWの優 先株は3.9%下げて103.75ユーロ。STマイクロエレクトロニクス は4.19ユーロで終了。フェアブントは12%安の22.20ユーロで取 引を終えた。

◎欧州債券市場

9日の欧州債市場ではドイツとオランダ、フィンランドの国債が上 昇した。一方、イタリアとスペイン、ギリシャの国債は売られた。景気 が鈍化する中、欧州の債務危機が深刻さを増したことが背景にある。

ドイツ国債の10年物と2年物の利回りは過去最低を記録した。欧 州中央銀行(ECB)が景気見通しが悪化したとの認識を示したことを 背景に、域内で最も安全とされる国債への需要が高まった。ECBのシ ュタルク理事の辞任発表で、ドイツ国債は上げ幅を拡大した。同理事の 辞任は危機対応をめぐる政策委員会内の意見対立を示唆した。

ギリシャ10年債利回りは過去最高を付け、独10年債に対する利 回り上乗せ幅(スプレッド)はユーロ導入後の最大となった。

ドイツ銀行の欧州金利ストラテジー部門責任者、モヒト・クマール 氏(ロンドン在勤)は、「市場ではリスク回避の動きが活発だ」と述べ、 「トリシェ総裁が前日に景気リスクを示したことが、金融緩和の扉を開 いた。最高格付けの債券が買われている」と語った。

ロンドン時間午後4時21分現在、独10年債利回りは前日比9ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。一時は

1.777%まで下げた。同国債(表面利率2.25%、2021年9月償還) 価格は0.820上げ104.250。独2年債利回りは5bp下げ0.39%。 過去最低となる0.377%まで低下する場面もあった。

ECBによると、同中銀のチーフエコノミストでもあるシュタルク 理事は9日に、トリシェECB総裁に辞意を伝えた。個人的な理由によ るとしている。

オランダ10年債利回りは2.218%まで下げ、ユーロ導入の 1999年以来の最低を付けた。フィンランド10年債利回りは9bp低 下し2.26%。一時は過去最低となる2.257%まで下げた。

ギリシャ国債は今週も下落し、7週連続安となった。同国の10年 債利回りは一時、47bp上昇し20.60%に達した。独10年債とのス プレッドは52bp拡大しユーロ導入以後の最大となる1878bpを付 けた。ギリシャ2年債利回りは203bp上げ57.08%。これも過去最 高を記録した。

イタリア10年債利回りは11bp上げ5.39%、同2年債利回り は26bp上昇の4.18%。スペインの10年債利回りは12bp上昇 し5.16%、2年債利回りは18bp上昇の3.58%。

◎英国債市場

9日の英国債相場は4日ぶりに上昇。欧州で株式相場が下落した のに加え、世界的に景気が失速するとの懸念から、比較的安全とされ る国債への需要が高まった。

10年債は週ベースで2週連続高。この日発表された8月の生産者 物価が過去1年で最小の伸びとなり、イングランド銀行(英中央銀行) が追加刺激策に踏み切るとの観測が強まった。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツ(ロンドン)の金利 ストラテジスト、バトサラ・ダッタ氏は、「リスクのある相場が下げ たことから、英国債やドイツ国債のパフォーマンスが良かった」と述 べ、「中核国の国債への需要は当面続くだろう。目先のインフレリス クは上向きにあるのは明らかだが、長期的なリスクは間違いなく下向 きだ」と続けた。

ロンドン時間午後4時13分現在、10年債利回りは前日比7ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.28%。前週末比で は16bp下げた。先月18日には2.237%まで低下し、過去最低を 記録した。同国債(表面利率3.75%、2020年9月償還)価格は

0.61上げ111.90。2年債利回りは2bp下げ0.54%。

英政府統計局(ONS)が同日発表した8月の生産者物価統計に よると、出荷価格指数は前月比0.1%上昇と、2010年9月以降で最 小の伸びとなった。前年同月比では6.1%上昇した。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ロンドン 蒲原 桂子 Keiko Kambara +44-20-7330-7949kkambara@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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