【個別銘柄】設備投資、内需関連、JT、丸紅、積ハウス、岡三証G

きょうの日本株市場で、価格変動材 料が出た銘柄の終値は以下の通り。

設備投資関連株:ファナック(6954)が前日比7.6%安の1万730 円、コマツ(6301)が4.5%安の1797円、東芝機械(6104)が7.9% 安の328円など。8日発表の8月の工作機械受注額速報値が前月比 13%減の990億円と8カ月ぶりに1000億円を下回り、前月比の減少は 2カ月連続となった。外需が21%減と大きく減り、関連企業の収益環 境の悪化が懸念された。ファナックの終値ベースの下落率は2009年3 月9日(9.4%)以来の大きさで、東証1部の売買代金1位。

内需関連業種:東証1部33業種の上昇率上位に水産・農林、食料 品、情報・通信、銀行、小売などが並んだ。経済協力開発機構(OE CD)は8日、米国の7-9月(第3四半期)成長率予想をプラス1.1% と、前回5月発表時点の2.9%から下方修正した。一方、欧州中央銀 行(ECB)は同日、ユーロ圏の11年の成長率予想を従来のプラス

1.9%から1.6%に引き下げており、先行き懸念が強まっている欧米経 済の影響を受けにくい内需関連に投資資金が逃避した。

JT(2914):3%高の35万7000円。JPモルガン証券は9日、 投資判断「オーバーウエート」、目標株価43万円を継続した。国内た ばこ事業からの安定的なキャッシュフローと海外たばこ事業の成長性 から、同社の配当成長性に注目しているとした。

丸紅(8002):3.2%高の478円。SMBC日興証券は8日、投資 判断を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げた。同社が原油 価格を低く想定していることや、銅生産量の増加などが10-12月期以 降に利益をけん引すると予測。12年3月期の連結純利益予想を1760 億円から1880億円に見直した。自動車部門の回復などを考慮し、同証 が目標株価を148円から154円に引き上げた双日(2768)は1.5%高 の134円、投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」に上げた 豊田通商(8015)は1.8%高の1251円。

半導体関連銘柄の一角:大日本スクリーン製造(7735)が6%安 の458円、アルバック(6728)が4.7%安の1063円など。米半導体メ ーカーのテキサス・インスツルメンツは8日、7-9月(第3四半期) の売上高見通しを下方修正した。新しい計画値は32億3000万-33億 7000万ドルで、7月25日時点では34億-37億ドルと見ていた。日本 の関連銘柄にも、足元の業界環境の低調を懸念する売りが出た。

積水ハウス(1928):2.9%高の708円。販売の堅調推移や震災後 の復興需要も見込み、12年1月期の連結営業利益予想を前期比21%増 の680億円と従来から7.9%増額すると8日に発表。ブルームバーグ・ データにあるアナリスト13人の予想値平均637億円を上回る。独自の 制震システムに対する関心も高まっているという。また、野村証券は 9日付の投資家向けメモで、新たな柱として急激に拡大している海外 住宅事業について、13年1月期には赤字を脱するとの見方を示した。

ファーストリテイリング(9983):1.8%高の1万4630円。柳井正 会長兼社長が、日本を除くアジア地域だけで12年8月期にユニクロを 100店以上出店する方針を示した、と9日付の日本経済新聞朝刊が報 道。積極的な海外展開による業績拡大を見込む買いが入った。東証1 部の売買代金で2位。

ラウンドワン(4680):9.8%高の659円。カラオケの伸びやボウ リングの堅調がけん引し、8月の既存店売上高は前年同月比4.2%増 の91億4000万円だった、と8日に発表。足元の好業況が評価された。

パナソニック(6752):1.4%高の781円。同社は8日、ベトナム に新工場棟を建設し、スマートフォンなど高機能携帯端末向けの樹脂 多層基板の生産を開始すると発表。月産350万台を予定。ベトナムを 含め、同社の海外での生産能力は12年内に10年実績比約6倍の月産 950万台に拡大させるとしており、収益貢献を期待する買いが入った。

パイオニア(6773):2.9%安の331円。連結業績は黒字を見込む が、財務状況などを勘案し、12年3月期の上期配当は前年同期に続き 無配にすると8日に発表。株主還元姿勢への失望売りが出た。

ドクターシーラボ(4924):4.2%高の48万6000円。一時49万 9000円と上場来高値を付けた。12年7月期の連結純利益は前期比10% 増の66億円と5期連続の最高益を見込む、と8日に発表。1株当たり 年間配当額は同1200円増配し、7900円を計画。主力製品のリニュー アルや新シリーズの本格投入で売り上げ拡大を目指すほか、海外では 台湾や香港、中国本土共通の広告展開で、アジアでの認知度向上に取 り組む構え。11年7月期は前の期比28%増の60億円だった。

ニコン(7731):2.6%高の1773円。みずほ証券は8日付で、投資 判断を「中立」から「アウトパフォーム」、目標株価を1500円から2600 円に上げた。新世代一眼を含めた映像事業での持続成長期待などから、 前期比での増益を維持できる蓋然(がいぜん)性が大きいと見る。ま た、パナソニックやソニーが参入しているファインダーの電子化で小 型軽量化した「ミラーレス」形式のデジタル一眼カメラに、年内にも 参入すると9日付の日経新聞朝刊は報じた。

ポイント(2685):6.3%高の3995円。JPモルガン証券は8日、 新規に投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を5400円とした。 10年度に問題となった商品調達や品ぞろえ面での混乱収束で、5四半 期続いてきた営業減益基調が11年4-6月期で底打ち、7-9月以降 は増益基調に転じる可能性が高く、現状株価は割安感が強いとした。

岡三証券グループ(8609):午後に急伸し7.6%高の255円。発行 済株式総数の1.48%に当たる300万株、金額で9億円を上限に自社株 買いを行う、と午前の取引終了後に発表。12日から10月24日の間に 東証で市場買い付けを行うとしており、当面の需給好転が見込まれた。

ナナオ(6737):6.6%高の1568円。12年3月期の連結営業利益 予想を従来比9億円増額し、前期比44%減の29億円を見込むと8日 に発表。震災後、調達できない部品の代替部品への切り替えが予定よ り早く進み、アミューズメント用のモニター販売も当初想定を上回っ ている。発行済株式総数の4.48%に当たる100万株、金額で20億円 を上限に自社株買いを行うことも好感された。

大塚商会(4768):2.7%高の5100円。三菱UFJモルガン・スタ ンレー証券は8日、投資判断を従来の「中立」から「アウトパフォー ム」に、目標株価を5200円から6000円に引き上げた。生産性向上へ の取り組みや節電対応のノートPC需要の高まりを評価する。

映画関連銘柄:東京テアトル(9633)が16%高の122円、東映 (9605) が4.2%高の350円など。経済産業省が8日に公表した7月の特定サ ービス産業動態統計調査によると、映画館の売上高は103億円と昨年 9月以来、10カ月ぶりの100億円大台乗せとなった。前年同月比では 22%減と2カ月ぶりに減ったが、前月との比較では36%増えている。 テアトルは東証1部の上昇率1位。

日本アジアグループ(3751):700円(15%)高の5500円でスト ップ高。5-7月期(第1四半期)の連結営業損失が22億円と、前年 同期の14億円から赤字が拡大したと8日に発表。金融サービス事業、 空間情報コンサルティングなど技術サービス事業の双方で損失を計上 したが、年度末に売り上げ計上が偏る収益体質で、18億円の黒字浮上 を計画する12年4月期予想は据え置き。今後の業績回復を見込む買い が優勢だった。

日医工(4541):4.1%高の2139円。メリルリンチ日本証券は8日 付の業界リポートで、大手後発医薬品(ジェネリック)メーカーに対 する強気スタンスを確認。短期的には政府によるジェネリック促進策、 中長期では業界環境の変化に伴う市場シェア上昇が業績ドライバーに なるとの見方を示し、日医工と沢井製薬(4555)、東和薬品(4553)3 社の投資判断「買い」を継続した。

クリムゾン(2776):4000円(24%)高の2万500円でストップ 高。2-7月期(上期)の連結営業損失が1億5900万円と、従来計画 の2億800万円から赤字が24%縮小したもようと8日に発表。商品原 価の低減努力が奏功したといい、採算改善の動きが好感された。