債券は反発、長期金利は一時1%割れ-高値警戒感も株安が支え

債券相場は反発。前日の米国市場で 株安・債券高となった流れを引き継いで買いが先行し、長期金利は1% 割れで始まった。その後、高値警戒感などから上げ幅を縮めたものの、 午後は内外の株安が相場の支えとなった。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は、前日の米債高に加え、中国株や米株先物相場の下落が「債券相 場の支えになった」と指摘。オバマ米大統領の景気・雇用対策が「予 想よりも規模が大きかった」ため上値が重くなる場面もあったが「生 命保険会社から長期債・超長期債に買いが入っているようだ」とも述 べた。

東京先物市場で中心限月12月物は前日比11銭高の142円59銭で 取引を開始し、直後に142円64銭まで上昇。その後、反落して始まっ た日経平均株価がプラス圏に浮上すると徐々に水準を切り下げ、3銭 高の142円51銭まで上げ幅を縮めた。午後に株安が加速すると142 円58銭に上昇したが、終了間際に売りが出て、結局はこの日の安値の 142円51銭で引けた。

8日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は1.1%安の

1185.90。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演後に下 げ幅を拡大した。一方、米国債相場は根強い追加緩和観測を背景に上 昇。米10年債利回りは6ベーシスポイント(bp)低い1.98%程度と、 6日につけた過去最低の1.9066%に近づいた。

バーナンキ議長は8月26日のジャクソンホール講演での要点を 繰り返すにとどまり、FRBが最善と考える景気浮揚策を具体的に示 唆するに至らなかった。

10年債利回りは1.0%ちょうど

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の317回債利回 りは前日比1bp低い0.995%と、2日ぶりに1%を割り込んで開始。 午前10時過ぎからは0.5bp低い1.00%ちょうどで推移している。超 長期債も上昇。20年物の129回債利回りは一時、同2bp低い1.76% と3週間ぶり低水準を付けた。30年物の35回債利回りは同1.5bp低 い1.965%まで低下する場面があった。

RBS証券の徐瑞雪債券ストラテジストは「きのう米国債が買わ れた流れを受けて長期金利は1%割れで始まった。しかし、1%を下 回ると相場の上値が重い感じ。きょうは週末でもあり、7カ国財務相・ 中央銀行総裁会議(G7)も控えている」と話した。G7はきょうか ら10日までフランスのマルセイユで開催される。

内閣府が午前8時50分に発表した4-6月期の国内総生産(GD P)改訂値では実質成長率が前期比年率でマイナス2.1%。市場予想 通りの水準に、速報値から下方修正された。

オバマ米大統領は8日夜(日本時間9日午前)に議会に対し、イ ンフラストラクチャー(社会基盤)への支出や州政府への支援、労働 者と中小企業の経営者の給与税半減で4470億ドル(約35兆円)を投 入する雇用創出計画を提案した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは「事前報道では3000 億ドル規模との見方が大勢だったが、1500億ドル近く大きい。そうで あれば景気見通しや債券需給に影響があり、リスク資産市場が好感す ればFRBにとって大胆な金融緩和策を取るインセンティブが低下す るので、債券市場にも悪影響が出てくる」と指摘。議会に受け入れら れる内容かが今後の注目だという。

--取材協力:池田祐美 Editors:Masaru Aoki,Hidenori Yamanaka

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