米BOAのモイニハンCEO:「規模を縮小し、的を絞った」組織に

米バンク・オブ・アメリカ (BOA)のブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は、 人員削減と資産縮小を通じて経営効率を高める考えを明らかにした。 米最大手行であるBOAは不良化した住宅ローンに関連した損失の拡 大を抑えるのに苦戦している。

ノースカロライナ州シャーロットのBOA本社では50人近い幹 部らが8、9の両日にかけて、モイニハンCEOが打ち出したコスト 削減イニシアチブ「プロジェクト・ニューBAC」について協議する。 協議の内容に詳しい関係者1人によると、人員削減の規模は向こう2、 3年間で総人員28万8000人の約10%に及ぶ可能性がある。

モイニハン氏は6日のインタビューで、「簡略化と合理化で、もっ と規模が小さく的を絞った組織に適したビジネスプロセスを可能にす るべき時期だ」と発言。「何も最大手である必要はない」とした。

モイニハン氏(51)は既に、自身が進めるプロジェクトの最初の 組織再編を公表。6部門を消費者向けと法人顧客・機関投資家向けの 2部門に再編成する。トマス・モンタグ、デービッド・ダーネル両氏 を共同最高執行責任者(COO)に起用した。サリー・クローチェッ ク、ジョセフ・プライス両氏は退社した。

BOAの計画を直接知る別の関係者によると、「プロジェクト・ニ ューBAC」が目指すのは、BOAを簡素化し投資家と顧客にとって 分かりやすいものにすると同時に、モイニハン氏ら経営陣が管理しや すくすることだ。モイニハン氏は「大幅な」コスト節減を期待してい ると述べている。米景気鈍化に加え、連邦当局による新たな規制が収 入を圧迫することから、BOAは経費を抑える必要がある。

株価下落

BOAの株価は年初来で40%余り下げている。投資家は2008年 のカントリーワイド・ファイナンシャル買収に関連したコストに注目。 BOAが資本増強のため新株発行に乗り出すとの観測が広がった。さ らに保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG) が先月、住宅ローン関連証券への投資で100億ドル(約7750億円)余 りの損失を被ったとしてBOAを提訴するなど、困難が増している。

モイニハン氏はコスト削減の規模について、バークレイズ・キャ ピタル主催で9月12日にニューヨークで開かれる会合か、BOAが 10月に行う決算に関する電話会見で公表する可能性がある。