ECB:政策金利1.5%で据え置き-危機深刻化で成長見通し曇る

欧州中央銀行(ECB)は8日、 フランクフルトで定例政策委員会を開き、短期金利の調節手段である 短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応札金 利を1.5%に据え置くことを決めた。

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査でも、57 人全員が据え置きを予想していた。

ECBは今年4月と7月に利上げを実施している。ソブリン債危 機が域内銀行への信頼を揺るがせ資金調達コストを上昇させる中で、 ヌリエル・ルービニ氏やジョゼフ・スティグリッツ氏らエコノミスト はECBに早期の利下げを呼び掛けた。一方、ECBの動きを注視す るエコノミストらは、同中銀が政策金利以外の手段をまず活用する公 算が大きいとみている。

ジョー・ベレンベルク・ゴスラーのチーフエコノミスト、ホルガ ー・シュミーディング氏(ロンドン在勤)は「ECBが本当に政策の 方向を転換するには本格的なリセッション(景気後退)が必要だろう」 と指摘。今年これまでの利上げは誤りだったと認めるのはECBにと って具合が悪いため、「銀行間市場の緊張緩和のために市中銀行に対 して一段の流動性を供給する可能性の方がずっと高い」と述べた。

シティグループのユーロ圏チーフエコノミスト、ユルゲン・ミヒ ェルス氏(ロンドン在勤)も、景気見通しはECBに利下げを促すほ どには悪くないとして、銀行への流動性供給などでの政策調整を予想 している。

一方、ユーロ翌日物無担保金利加重平均(EONIA)によると、 年内利下げの観測は強まっている。ECBの政策転換は今までないわ けではない。2008年には7月に利上げ後、米リーマン・ブラザー ズ・ホールディングスの破綻をはさんで10月から、同中銀の歴史で 最も積極的な利下げ局面に転じた。

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