ECB総裁は利下げより流動性供給を選択か、危機悪化で-8日政策委

ユーロ圏の債務危機が悪化する中で 欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は8日の政策委員会で、利下 げ要請を拒否する公算が大きく、代わりに域内市中銀行への資金供給 の拡大を選ぶ見込みだ。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト57人を対象に実施し た調査によると、ECBは政策金利を1.5%に据え置くと回答者全員 が予想した。ECBはまた、インフレと経済成長率の見通しを下方修 正し、今年2回引き上げた政策金利は今後据え置きを示唆するとみら れている。

債務危機の拡大で欧州の銀行に対する信認が低下し、市場の借り 入れコストは上昇。ヌリエル・ルービニ氏やジョゼフ・スティグリッ ツ氏らエコノミストからは、ECBに引き締め策の早期転換を求める 声が出ている。ECBの動きを注視するエコノミストらによると、同 中銀はまず、銀行向け1年物融資の再導入や翌日物預金金利の引き下 げといった他の手段を利用する公算が大きいという。

ドイツ銀行の共同チーフエコノミスト、ジル・モーク氏(ロンド ン在勤)は「状況は極めて悪い。短期金融市場は機能がほぼ停止して いる」と述べ、「市場での議論は利下げに移っているが、私はその実 現性を疑っている。予測される失望を緩和する一つの方法は1年物融 資の再導入だろう」と指摘した。

ECBの政策決定はフランクフルト時間午後1時45分(日本時 間同8時45分)に発表され、その45分後にトリシェ総裁が記者会 見を行う。

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