野田首相:財政状況は異常、「大きな危機」到来も-月刊誌論文

野田佳彦首相は雑誌への寄稿で、毎 年30兆円、40兆円もの借金を積み上げる日本の財政状況は「あまりに も異常」で、このまま放置すれば「大きな危機の波」が到来する可能 性があるとして財政再建に取り組む決意を表明した。

「わが政治哲学」と題する寄稿は10日発売のPHP研究所発行の 月刊誌「Voice」に掲載される。ブルームバーグ・ニュースは7日、論 文のコピーを入手した。

野田首相は米国や欧州各国の債務問題への取り組みについて「世 界の経済不安や金融不安につながらないよう、財政再建を成し遂げる ための懸命な努力をしている」と指摘。その上で、日本の財政につい て「この状況をいつまでも先延ばししていたら、日本に大きな危機の 波が到来しないともかぎらない状況だということを、われわれは心す べき」と強調した。

増税については「政治家自らが、増税や社会保障改革の議論自体 をタブーとしてしまうような無責任な在り方には断固として『NO』を 言わねばならない」と議論を促したが、実際に踏み切るタイミングに ついては「経済状況をよく見極める必要があることは言うまでもない」 とも指摘した。

また、「政権党たるもの、ポピュリズムに流されてはいけない。や らなければならないことは、必ずやり遂げなければならない」と訴え ている。

東アジア共同体

論文では外交政策についても言及。日本の安全保障政策について 「『自分の国は自分で守る』という覚悟を、あらためてしっかりと固め る」ことを大前提に、「日米同盟という大事な関係をしっかりと堅持し ていく」方針を打ち出した。

アジア外交に関しては「いまこの時期に東アジア共同体などとい った大ビジョンを打ち出す必要はないと私は考える」と指摘した。

領土政策について「わが国の固有の領土を守り抜くために、主張 することは主張し、行動することは行動しなければならない」と明記 している。

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