BOAのモンタグ氏、次期CEOの有力候補に浮上か-新人事で

米銀バンク・オブ・アメリカ(B OA)の幹部で最も高額な報酬を受け取っているトム・モンタグ氏は、 将来のトップ候補になる可能性がある。BOAは同氏を共同最高執行 責任者(COO)に起用する人事を発表した。

BOAのモイニハン最高経営責任者(CEO)は同行の業績を好 転させるため新たな陣営に期待している。BOAは4-6月(第2四 半期)の損益が88億ドル(6800億円)の赤字と、創業以来で最悪 の赤字を計上。不良住宅ローンの後始末に300億ドルを費やしたほ か、資本再構築に向けて350億ドル相当の資産や優先株を売却した。 モイニハン氏が昨年1月にCEOに就任して以降、同行の株価は半値 以下に下落している。

ドナルドソン・キャピタル・マネジメントのグレッグ・ドナルド ソン氏は、「モイニハンCEOは自身が非難を受けていることを分か っており、彼は同行を救うためにあらゆる措置を取るだろう」と指摘。 「何らかの理由で自身が倒れた場合のために、彼は確実な後継者がい なくてはならないと理解している。モンタグ氏は本命で、結果を出し ている人物だ。時期が到来した際に、取締役会にとってモンタグ氏は 外せない存在であろう」と述べた。

今回の人事ではモンタグ氏(54)と共にデービッド・ダーネル 氏(58)が共同COOに就任する。モンタグ氏は投資銀行と企業や 機関投資家向け業務を運営。ダーネル氏は預金、住宅ローン、ウェス ルマネジメント、クレジットカードなど個人顧客向けの部門を担当す る。BOAの6日の発表によれば、ウェルスマネジメント部門社長サ リー・クローチェック氏とコンシューマー・バンキング部門社長のジ ョセフ・プライス氏は退社する。また同行は「プロジェクト・ニュー BAC」と銘打った経費削減計画を推進しており、数万人を削減する 可能性がある。

米銀行調査会社SNLファイナンシャルのアナリスト兼編集者を 務めるナンシー・ブッシュ氏は今回の人事について、ニクソン元米大 統領のウォーターゲート事件の渦中の解任劇である「土曜日の夜の大 虐殺」になぞらえて「火曜日の午後の大虐殺と呼びたい」と述べ、「モ イニハンCEOとBOAには共にプレッシャーがかかっており、メッ セージを極めて多くのさまざまな人々に伝える場合、結果を出すのは さらに難しい。モイニハン氏が、自分が望んだほど早く結果を出せな いでいるのは明らかだ」と指摘した。