住商:世界アルミ供給過剰幅が縮小見通し、景気懸念の米欧で需要順調

住友商事は、2011年の世界のアルミ ニウム地金の供給過剰予測を、年初見通しの239万5000トンから154万 5000トンへ縮小方向に修正した。財政問題などで景気後退が懸念されて いる米国や欧州での需要が想定以上に順調に推移していることが背景。

住商・軽金属事業部の神谷基・地金チームリーダーが5日、ブルー ムバーグ・ニュースとのインタビューで述べた。同社の11年のアルミニ ウム地金の世界需給見通しは、需要が前年比6.8%増の4334万トンに対 し、供給が同7.2%増の4488万5000トン。年初の予測と比べると、需要 量が64万5000トン増加した半面、供給量が20万5000トン減っている。

神谷氏は「思った以上に需要は堅調。欧州のソブリンリスク問題な どが足かせになるとみていたが民間の製造自体は滞りなく続いたもよう だ。欧州や米国の需要が年始に想定していたよりも伸びている」と説明 した。自動車や航空機など輸送機関連の需要が堅調だったという。

12年の需給についても、供給過剰幅が255万5000トンから140万トン へと縮小する見通しだが、08年から続く供給が需要を上回る状態は変わ らないもようだ。

神谷氏は「生産分を全部引き取るほどの実需はないが、余剰資金が 世界中に出回っており、実需を上回る生産部分を引き受けている」と指 摘。当面は供給過剰の構造は続くと見ており「供給過剰の状態が続くと 相場もそれほど上がらない。16年ごろに需給はある程度バランスした状 態になるのではないか」と言う。

アルミ地金の製錬会社が採算の取れる操業コストについて住商では 中国で1トン当たり2255ドル、ロシアでは1774ドル、中東では1478ドル と推測。

6日のロンドン金属取引所(LME)のアルミ先物相場は1トン当 たり2391ドル。年初来の高値は、5月3日に付けた2803ドル、安値は8 月19日の2323ドル。住商は年内にかけての価格予想を上値2700ドル、下 値は2200ドルとしている。

一方、日本国内の11年の需要は207万トンと年初の予測を継続して いる。前年の205万トンからは増加するが「建設関連の復興需要は織り 込めるほど期待できない」と言う。

【住商の2011年のアルミ地金の世界需給予測】
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      需要     供給       バランス
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今回予測  43340(6.8)  44885(7.2)  1545
前回予測  42695(5.3)    45090(7.6)   2395
差     645      -205         -850
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注:単位:千トン、カッコ内は前年比

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