スイス中銀行動はトレーダーとの「我慢比べ」-市場関係者コメント

スイス国立銀行(SNB、中央銀 行)6日、スイス・フランの対ユーロ相場に上限を設定し、「大幅で 持続的なフラン安」を目指すと発表した。これについてのストラテジ ストのコメントは以下の通り。

発言は投資家向けリポートから集められた。

◎HSBCホールディングスのシニア通貨アナリスト、ポール・マケ ル氏(香港在勤):

「この日のSNBの行動は予想外で、かつ積極的だ。しかし、フ ランの動向を一変させ、逃避通貨としての輝きを奪うためには積極的 になる必要がある。このため、これは市場に対して闘う必要があるS NBと、SNBの決意を近く試すこともあり得る市場との我慢比べだ」

「対ユーロでのフラン相場を本日1ユーロ=1.20フランに設定 するのは簡単なことだ。世界的に悲観が続けば、この水準またはこれ よりも著しくユーロ高に維持することは困難だ」

◎UBSの為替ストラテジスト、ジェフリー・ユー氏(ロンドン在 勤):

「1978年に実施したペッグ制の経験からすれば、SNBはこの 水準を守ることに成功するだろう」

「しかし、この戦略のリスクは大きく、SNBは金融市場でのオ ペを注意深く調整する必要がある。それは暗示的また明示的なマイナ ス利回りによってフランの保有を不利にするという現行スタンスを 維持するためだけでなく、インフレ圧力の高まりを回避するためだ」

◎JPモルガン・チェースのマネジングディレクター兼為替ストラテ ジスト、ポール・メギエシ氏(ロンドン在勤):

「SNBの戦略はリスクが高い。本日は成功し、数週間後もその 成功は疑いない。問題はあとどれほどの介入をSNBが実施する用意 があるのかだ」

「SNBがどの程度のインフレを許容できるのかについて長期的 な疑念もある。1978年にはSNBはインフレを1%から1年以内に 5%へと押し上げた格好となった。その後間もなくペッグ制は中止さ れた」

◎ゴールドマン・サックス・グループのチーフ為替ストラテジスト、 トーマス・ストルパー氏(ロンドン在勤):

「この潜在的に非常に大規模な介入が示唆する流動性を当局が容 認する用意がある限り、これは信頼できる政策だ」

◎ソシエテ・ジェネラルの為替調査責任者、キット・ジャックス氏 (ロンドン在勤):

「これがどう機能するか見極めよう。通貨戦争は白熱化しつつあ る。スイスはユーロに対して一定の利益をもたらすだろう。ユーロは 信頼感が著しく乏しいためそれをひどく必要としている」

◎三菱東京UFJ銀行の為替調査部門の欧州責任者、デレク・ハルペ ニー氏(ロンドン在勤):

「フランの上限を維持するためにSNBは求められるだけの自国 紙幣を増刷することができるが、この取り組みはユーロ圏での外部事 情に左右されるほか、大規模で前例のない外貨準備の積み増しを求め られる可能性がある」