東芝株2年5カ月ぶり300円割れ、WH株買い取り報道による懸念

東芝株が急落し、2年5カ月ぶりの 300円割れ。米ショー・グループが米ウエスチングハウス(WH)の 持ち株を東芝に譲渡することで協議中と一部で報じられ、買い取り調 達資金や原子力発電所ビジネスの将来性などに対する懸念が高まった。

株価は午後になって一段安となり、前日比6.4%安の293円まで 下落。2009年4月8日以来の300円割れとなっている。午後零時55 分現在、東証1部の売買高と売買代金、値下がり率でいずれも上位。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ショー・グループがW Hの持ち株20%を東芝に譲渡することを協議中だと報じた。事情に詳 しい複数の関係者の話としている。

ゴールドマン・サックス証券の松橋郁夫アナリストは、「報道が正 しいとした場合、株式市場は資金調達ニーズ(約800億円)を連想す る可能性がある」と指摘。さらに、「ショー・グループのオプション行 使を同社の原発に対する中期見通しの後退と捉える向きもあろう」と の見方を示した。仮に関連する円建社債の支払いに備えた為替ヘッジ などがされていない場合には、支払額が1250億円になる可能性もある という。

同証によると、ショー・グループはWH社グループ持ち株会社の 所有持ち分を第三者に譲渡することは2012年10月1日まで禁じられ ている一方、その持ち分の全部または一部を東芝に買い取ることを請 求できるプットオプションを保有しているという。行使期間は10年3 月31日から13年3月31日。

半面、同証では、資金調達ニーズは負債調達などの手段で対応可 能な金額であるほか、もともと米国の原発建設スケジュールの遅れを 想定しているとし、投資判断「買い」は変更しないとしていた。

東芝広報担当の大森圭介氏はブルームバーグの電話取材に対し、 報道に関するコメントを避けた。

--取材協力:山口祐輝 Editor:Shintaro Inkyo

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