財務相:投機的動きに介入辞さぬ構え-G7で円高是正へ理解求める

安住淳財務相は5日午後、ブルーム バーグ・ニュースなどのインタビューに応じ、1ドル=76-77円台の 高値で推移している円相場について、日本経済のファンダメンタルズ (基礎的諸条件)からかい離しているとした上で、「市場を注意深く見 ている。特に投機的な動きには重大な関心持って対応したい」と述べ、 為替介入も辞さない構えをあらためて示した。

さらに「最近の円高は非常に急激で日本経済にとって厳しい状況 であることは疑いのない事実」と強調。9、10の両日、フランス・マ ルセイユで開かれる主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で も「行き過ぎた円高は世界経済にとって決して良い影響を及ぼさない ことをG7各国と共通認識として持ちたい」と述べ、円高是正へ各国 に理解を求める考えを示した。

一方、「日本だけでなく欧米各国にとっても財政問題が非常に重く のし掛かっている。景気回復を本格的に図るためにも財政再建しなけ ればならないという問題は先進国の共通課題だ」と指摘。各国から財 政健全化の取り組みを聞く一方で、野田佳彦政権が取り組む東日本大 震災の復興予算や、社会保障・税の一体改革を含めた財政再建の工程 を説明したいとの意欲を示した。

金融政策については、日本だけでなく欧米各国も中央銀行が国債 を買う比率が高まっているとし、「金融緩和だけでは実体経済が成長へ と向かっていかない傾向が世界的にあると感じている。実際に何が出 来るのか話し合いたい」と言明。日本銀行に対しては「よくやってい ただいている。白川方明総裁とは認識を共有している。適宜適切に対 応していただきたい」と語った。

歳出削減は「兆単位」で上積み-復興予算

今年度第3次補正予算については「できるだけ早く提出したい」 と述べ、「できるだけ今月中になんとか与党だけでなく、与野党の協議 も済ませ、来月中旬から後半にかけて法案を国会に提出したい」と言 明。今後5年間で新たに約13兆円が必要とされる財源のうち、歳出 削減分(約3兆円)について「さらに兆単位で上積み」するよう事務 方に指示したことを明らかにした。

首相が早急な取りまとめを指示した円高対策については「輸出産 業が利益を出すのが非常に難しい状況だ」と強調。中小企業に対する 支援スキームの検討や企業の国内立地を促す税制面での工夫などの具 体策を挙げ、予算措置が必要な場合は今年度第3次補正予算で対応す る考えを示した。

消費税は年内法律化-来年国会提出へ

菅直人前政権が進めてきた社会保障・税の一体改革に伴う消費税 率の引き上げについては、最終案の内容をもとに年内に法律化し、来 年の通常国会に提出する方針を示した。同案では、社会保障の安定財 源確保に向けて「2010代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げる」 としている。財務相は、法案には「法律に書く以上、数字は明記する」 と述べ、税率の引き上げ時期や幅についても明確にする考えを示した。

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