NY外為(2日):対フランでドル続落-米追加金融緩和の観測で

ニューヨーク外国為替市場ではド ルがスイス・フランに対して3日続落。8月の米非農業部門雇用者数 の伸びが止まったため、金融当局は景気浮揚に向けて措置をとるとの 観測が高まり、ドル売りが膨らんだ。

フランは対ユーロでも上昇。株安で安全な逃避先を求める動きと なり、資源国通貨が安い。米連邦公開市場委員会(FOMC)が量的 緩和第3弾に踏み切るとの憶測を背景に、ドルはフランに対して週間 ベースでほぼ1カ月ぶりに下げた。欧州の債務危機が一段と深刻化す るとの懸念から、ユーロはほとんどの主要通貨に対して下げた。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディレ クター、ジャック・スピッツ氏は雇用統計について「まず最初の反応 はリスク回避だ」と指摘。「この数字で追加資産購入が選択肢になる との期待が強まっている」と語った。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、ドルは対スイス・フラン で1ドル=78.98サンチーム。一時は前日比3.1%安の77.12サン チームとなった。これはFOMCが政策金利を少なくとも2013年半 ばまでゼロ付近で維持すると表明した8月9日以降で最大の下げ。対 円では0.1%下げて1ドル=76円84銭。

ユーロは対フランで1.2%下落し、1ユーロ=1.1214フラン。 週間ベースでは4.1%安と、1999年のユーロ導入以降で最大の下げ となった。対円では0.6安の1ユーロ=109円06銭。ドルに対し ては0.5%安の1ユーロ=1.4195ドル。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.4%上昇し74.744。

ブラジル・レアル

リスク意欲が弱まり、S&P500種株価指数は2.5%下落。ド ルに対する下げはブラジル・レアルが最もきつかった。

ソシエテ・ジェネラルの法人為替営業ディレクター、カール・フ ォチェスキ氏は「株式相場が一段と下げており、持ち高解消の動きが 続くようだと、リスク回避のセンチメントが継続するだろう」と述べ た。

8月の非農業部門雇用者数は前月から変わらず。非農業部門雇用 者数はこれで、2010年10月から始まった増加トレンドに終止符を 打った。家計調査に基づく8月の失業率も9.1%で前月と同じ水準 だった。

米行政管理予算局(OMB)は1日、今年の失業率を平均で

9.1%と予想していた。

オバマ米大統領

オバマ米大統領は8日に議会で演説し、雇用促進と経済成長の加 速に向けた計画を明らかにする。

ユーロは対フランで軟化した。ブルームバーグの調査によると、 6日発表の7月の独製造業受注は1%減が見込まれている。

国際通貨基金(IMF)は、第2次ギリシャ支援で同国に担保差 し出しを強制する欧州の計画に反対している。事情を直接知る関係者 4人が明らかにした。

ギリシャ2年債の利回りは47.29%まで上昇し、ユーロ導入後 の最高を記録した。

米雇用統計を受け、カナダ・ドルとメキシコ・ペソが米ドルに対 してそれぞれ0.8%と0.9%下落した。両国にとって米国は最大の 貿易相手国。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によれば、フランは先進9カ国 の通貨バスケットに対し、年初から13%上昇している。ドルは

6.4%下落と、最も下げがきつい。ユーロはほぼ変わらず。

スイスの介入

スイス国立銀行(中央銀行)は市場介入を示唆しながらも実際の 介入は控えているが、エコノミストやストラテジストは間もなく介入 を実施する以外に手段がなくなる可能性があるとみている。

コメルツ銀行(フランクフルト)のストラテジスト、ユーナ・パ ーク氏は、フランが対ユーロで等価となった場合、「スイス中銀は最 終兵器を放ち、市場介入を開始するだろう」と述べ、「フランの現行 水準は実際にスイス経済に打撃を与えている」と続けた。