閣僚人事、財政再建路線継続で長期金利に中立-ニッセイ基礎研・櫨氏

ニッセイ基礎研究所の櫨浩一チーフ エコノミストは2日、野田佳彦新政権の組閣を受けて、「財政再建路線 が継続し、長期金利には中立要因になる」と述べ、当面は0.90-1.20% 程度で推移するとの見方を示した。

櫨氏は、ブルームバーグとのインタビューで、「安住淳氏の財務相 就任は意外だった。前原誠司政調会長のグループなので、野田首相の 財政再建路線に近い政策を取っていくと思う。財政重視の政策は変わ らないだろう」と述べた。

また、今年度第3次補正予算や来年度予算に関しては、「誰が財務 相に就任するかより、野党や与党内の調整をうまくできるかにかかっ ている。安住氏は国対委員長を務めていたので、野党とのパイプが太 い。来年度予算を年度内に成立させるなど課題が多く、期待される」 と分析した。

一方、行政刷新相に決まった蓮舫氏に対しては、「事業仕分けの時 に賛否両論あったが思い切ったことを行い、期待が大きい。仕分けを 具体的に予算に反映させる必要がある」と語った。

古川元久元官房副長官の国家戦略・経済財政担当相就任には、「手 堅く安心感がある。復興債の財源問題を解決しなければ、金利が上昇 する可能性があるものの、増税の話は、党内調整が難しいので、急に は進まないだろう」と指摘。さらに、「第3次補正の段階でどの税を財 源にするかを明確にはできないのではないか。将来的な増税姿勢を示 すにとどまり、復興財源に具体的な増税案が明記されるかは微妙」と も述べた。

債券市場への影響については、「長期金利には中立要因。今回の組 閣によって従来のレンジが大きく変わるとは思わない」と言う。長期 金利の指標とされる新発10年物国債の317回債利回りは2日午前に

1.07%で推移した。