NTN:風力発電向け販売好調、目標1年前倒しも-原発事故で注目

ベアリング(軸受け)世界シェア3 位、NTNの風力発電機用軸受けの売り上げは会社側の想定を上回る ペースで拡大する見通しだ。海外販売が順調なほか、東京電力福島第 一原子力発電所事故の影響で、国内でも風力発電など自然エネルギー への関心が高まっているため。

NTNの高木重義社長は8月30日の大阪市内の本社でのインタ ビューで、風力発電機向け軸受けの売り上げについて、当初は2014 年3月期までに11年3月期実績の5-6倍に増えるとの見通しを立 てていたと語った、その上で、足元の引き合いなどを考慮すると、こ のペースが「加速されるかもわからない」と述べ、目標達成時期が「半 年か1年」は前倒しになるかもしれないとの見通しを示した。

NTNは8月1日に発表した14年3月期までの中期経営計画で、 風力発電向け事業を含む産業機械セグメントの売上高を995億円から 45%増の1445億円に増やす目標を打ち出している。内訳は開示してい ない。

NTNの風力発電向け事業のうち国内売上高は全体の2割程度だ が、東日本大震災による原発事故を受けて自然エネルギーへの関心の 高まりから引き合いが増えているという。高木氏は「自治体では自分 たちの電力を自分たちでまかなっていこうという動きがかなり加速さ れるのではないか」と話し、集落単位に設置する中小規模の風力発電 設備の活用例が増加するとみている。

リーマンショック後の不況で落ち込んでいた海外での需要は中国 を中心に昨年から急速に回復している。需要に対応してNTNは中国 の南京市に産業機械用軸受けを生産する新会社を9月に設立、約150 億円を投じ、来年10月から量産を開始する。高木氏によると、フラン スで洋上風力発電施設が立ち上がるのに伴い、13年をめどに同国での 大型軸受けの生産能力増強も予定している。

高木氏は、チェルノブイリ原発事故のあった欧州ではもともと風 力発電が盛んだったが、原子力大国フランスの洋上風力発電事業着手 で「自然エネルギーをもっと使っていこうという動きは加速される」 と述べ、福島原発事故で風力活用の傾向がさらに強まるだろうと話す。

今後の国内普及について、高木氏は8月26日に成立した再生エネ ルギー特別措置法がカギを握るとみている。風力発電など再生可能エ ネルギーの利用拡大を図るため、固定価格買い取り制度の導入を定め ている。今後は買い取り価格が決まり、採算ライン判明後に事業化の 動きが本格化すると述べ、風力発電事業者に有利な買い取り価格が設 定されることを期待していると話した。

--取材協力 東京 瀬口美由貴 Editors:Hideki Asai

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