地球規模の自然災害頻発・深刻化は人災-米コロンビア大サックス教授

米コロンビア大学教授(経済学) のジェフリー・サックス氏は、人間の行動が自然災害の頻発や深刻化 につながっていると警鐘を鳴らした。

サックス氏は、ラジオ番組「ブルームバーグ・サーベイランス」 でトム・キーン、ケン・プレウィット両司会者のインタビューに答え 「ハリケーン『アイリーン』がその一例と言っているわけではないが、 地球上を見渡せば、現代史におけるどの時期よりも毎月のように衝撃 や頻度、深刻さが増していることが分かる」と指摘。「われわれが、 人間が引き起こした自然災害のさなかにいることは間違いない」と語 った。

カリブ海から米北東部のニューイングランド地方に移動したアイ リーンによる死者は少なくとも40人、被害総額は推計26億ドル(約 2000億円)に上る。東海岸沿岸では約800万の世帯・企業が停電に 見舞われた。米国立ハリケーン・センター(NHC)によると、ケー プベルデ諸島の最南端から約1770キロメートルに位置する熱帯暴風 雨「カティア」は、31日にもハリケーンに発達する可能性がある。

サックス氏は「カトリーナやアイリーン、パキスタンでの大規模 な洪水、アフリカの角での干ばつは、長期にわたって人間が引き起こ した変化のいくつかの例であると言えるだろうか」と問い掛け、「極 めて難しい問題ではあるが、これらの事象はあまりにも極端なため、 かなり高い確率で人災であると言える場合があるだろう。数年前に欧 州を襲った大規模な熱波もその一例だ」と述べた。サックス氏はコロ ンビア大地球研究所の所長を務める。

「奇妙な現実」

サックス氏は「価格が不足を示唆し資源の枯渇が予想される前に、 地球をむしばむほど石炭やシェールガスを掘り尽くすことができると いう奇妙な現実がある。従って、市場の決定に任せるのではなく、現 実的で自制心に基づいた選択をしなければならないだろう」と述べた。

米エネルギー省(DOE)の統計部門、エネルギー情報局(EI A)によると、世界の石炭埋蔵量は推定9090億トンで、129年分の 供給量に相当する。指標となる欧州の石炭価格は31日、50セント (0.4%)上昇し1トン当たり129.50ドル。過去5年平均は100.48 ドルとなっている。

サックス氏は「人間の営みの影響が二酸化炭素やエネルギー、水 の流れに甚大な影響を及ぼす環境へと地球規模で移行しているため、 極端な干ばつやハリケーン、熱波が地球を襲う時期の確率分布も変化 している」と語った。

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