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発送電分離、実現の可能性高くないとの指摘も-新エネルギー政策

東京電力福島第一原子力発電所事故 を受け、菅直人首相が脱原発など新しいエネルギー政策の一環として 提起する電力の発送電を分離するというアイデアは電力会社からの反 発があって早急には実現しそうにない。

菅首相は29日、今後のエネルギー政策の在り方を検討するエネル ギー・環境会議や東日本大震災復興対策本部の会合を相次いで開催。 エネルギー・環境会議では、原発事故を踏まえた中長期的なエネルギ ー政策に関する「革新的エネルギー・環境戦略」に向けた「中間的整 理」、復興本部では復興基本方針をそれぞれ決めた。

立花証券の平野憲一執行役員はブルームバーグ・ニュースの取材 に対し「発送電の分離は理想ではあるが、電力会社は反対しているし、 実現の可能性はかなり難しいだろう。強権を持って政府方針で実行す るのでなければ議論は議論で終わるのではないか。電力各社が今より も潤うような方法が見つかればいいが、そうでなければ現実問題とし てはなかなか進まないだろう」と語った。

29日夜に会見した首相は「今日の決定をベースとしてさらに議論 を重ねていく。今後、原発に依存しない社会を目指し、計画的、段階 的に原発への依存度を下げていく、このことを政府としても進める」 と語った。首相は同日の国会答弁で、「電力自由化や発送電分離を含む エネルギー政策については今後、国民各層の意見を聞きながら、予断 なく検討を行うこととしている」とも述べた

机上プラン

平野氏は、「今までやってきた民主党の机上プランに飽き飽きして いるので、それが出てもただのアクションとして受け止められるだけ だろう。来週の株価への影響も限定的だろう」との見通しを示した。

一方、玄葉光一郎国家戦略担当相は同日の会見で、原発について 短期的には「徹底した安全対策を行い、安全性を確認した原発は活用 する」との考えを示した。その上で、中長期的なエネルギー戦略につ いては「原子力依存度の低減とグリーンイノベーション戦略の強化、 前倒しを軸として新たなエネルギーベストミックスのシナリオを描き たい」と述べ、来年には戦略の具体案を決定する考えを示した。

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