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菅首相:震災復興・原発事故収束に全力、退陣時期明言せず

菅直人首相は29日夜、官邸で記者会 見し、東日本大震災からの復興と東京電力福島第一原子力発電所事故の 収束に向けて引き続き全力を挙げる方針を示した。自らの出処進退に関 する発言には「責任を持つ」としたものの、具体的な退陣時期について は明言しなかった。

首相は会見の冒頭で、「大震災の復旧・復興、さらには原子力事故 の収束に向けて全力を挙げて責任を果たしたい」と強調。質疑応答では 退陣時期に関する質問が相次いだが、「私の出処進退については6月2 日の代議士会、そしてその後の会見などで言ってきたその言葉について は責任を持ちたい」と明言を避けた。

民主党代表選を前倒しで実施する可能性については「どういう形が どうなるかというのは私が全て決めるということではない」と述べるに とどめた。

経済産業省原子力安全・保安院が中部電力に「やらせ質問」を要請 していたことについては「事実だとすれば極めてゆゆしき問題であり徹 底的な事実関係の究明と、それを踏まえた厳正な対処が必要だ。まさに 保安院そのものの存在が問われる問題だと思っている」との認識を示し た。

脱原発

会見に先立ち、菅首相は今後のエネルギー政策の在り方を検討する エネルギー・環境会議や東日本大震災復興対策本部の会合を相次いで開 催。エネルギー・環境会議では、東京電力福島第一原発事故を踏まえた 中長期的なエネルギー政策に関する「革新的エネルギー・環境戦略」に 向けた「中間的整理」、復興本部では復興基本方針をそれぞれ決めた。

エネルギー政策の「中間的整理」は、原発に関して「安全性を高め て活用しながら、依存度を下げていく」としながらも、どのように低減 するかなど中長期的な今後の位置付けについては「国民的議論を深め、 対応を決定する」と指摘した。

首相は「今日の決定をベースとしてさらに議論を重ねていく。国民 的な議論も大いに期待をしている。議論に必要なあらゆる情報を積極的 に開示していく。今後、原発に依存しない社会を目指し、計画的、段階 的に原発への依存度を下げていく、このことを政府としても進める」と 語った。

震災復興

復興対策本部では、5年間の集中復興期間に少なくとも19兆円の財 政措置を講じることなどを盛り込んだ復興基本方針を決めた。首相は同 方針について「復旧の次のステージである本格復興に向けて、政策の全 体像を示すものだ。復興債を発行し償還財源も責任を持って確保する。 この復興基本方針をベースに第3次補正の編成など復興への取り組みを 本格化していく」と今後の取り組みに意欲を示した。

基本方針は10年間の復興期間で見込まれる復旧・復興対策の規模を 「少なくとも23兆円」と指摘。財源確保については歳出削減や国有財産 売却のほか、時限的な税制措置により「13兆円程度を確保する」とした が、当初検討されていた10兆円程度の増税方針の明記は見送られた。

--取材協力:下土井京子Editor: Hitoshi Sugimoto Hidekiyo Sakihama

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 広川高史   Takashi Hirokawa +81-3-3201-8641 thirokawa@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人   Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 香港  Peter Hirschberg

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