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米国債(29日):利回り今年最低-債務交渉、間一髪で妥結との観測

米国債相場は上昇。10年債と 30年債の利回りは今年の最低水準を付けた。債務上限引き上げに関 する交渉行き詰まりを議員らが打開し、国債のデフォルト(債務不履 行)が回避されるとの観測が強まった。

米国債は今月のリターンで、6月の損失分を相殺した。米商務省 がこの日発表した第2四半期(4-6月)の実質国内総生産(GDP) 成長率は市場予想を下回った。同時に、債務上限引き上げ期限である 8月2日の直後に償還を迎えるTビル(財務省短期証券)のレートは 7営業日連続で上昇した。ディーラーの1人によれば、債務上限が引 き上げられなかった場合、米国は四半期定例入札を延期する方針だ。

スタンダードチャータード銀行の米国担当エコノミスト、デービ ッド・シーメンス氏(ニューヨーク在勤)は「米国が債務を返済しな いとは誰も予想していない」と指摘。「週末を迎えるにつれ、市場参 加者は債務危機の解決に焦点を絞るだろう。しかし弱い経済成長にも 再び注目が集まっている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時21分現在、10年債利回りは前日比16ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の2.79%。一時は2.77%と、昨年 11月30日以来の低水準を付けた。週間では17bp低下。月間では 37bp低下と昨年8月以来の大幅な下げ。同年債(表面利率 3.125%、2021年5月償還)価格は1 10/32上げて102 27/32。

入札を延期か

30年債利回りは12bp低下の4.13%。一時は4.10%と、昨 年11月30日以来の最低を付けた。週間では13bpの低下。月間で は24bp低下と、昨年8月以来の大幅な下げとなった。2年債利回 りはこの日6bp低下の0.36%。

8月4日に償還を迎える900億ドル相当の6カ月物Tビルのレ ートは0.3%に達し、発行以来の最高水準となった。

米財務省は3日の四半期定例入札の規模発表までに債務上限が引 き上げられなかった場合、つなぎ資金調達を目的とした財務省短期証 券(TB)の一種、キャッシュ・マネジメント・ビル(CMB)の発 行を検討している。ニューヨークで財務省当局者と債券ディーラーの 協議に出席したモルガン・スタンレーが明らかにした。

モルガン・スタンレーの米金利戦略グローバル責任者、ジェーム ズ・キャロン氏は「財務省は入札を延期し、短期のCMBを発行する ことで、なんとかやり繰りするつもりだろう」と指摘。「CMBはこ れ以上の金利低下があり得ない市場の1つだ」と続けた。

「そして皆ブルペンに引っ込んだ」

米2年債と10年債の利回り格差は2.43ポイントに縮小し、昨 年12月3日以来の最小となった。第2四半期の米GDP速報値は前 期比年率1.3%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミストの予想中央値は1.8%増。第1四半期は0.4%増と、前 回発表時の1.9%増から大きく下方修正された。

野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャル ベス氏は「強気の投手陣は皆ブルペンに引っ込んでしまった」と発言。 「統計は経済指標の弱いトレンドを裏付けるものとなった」と述べた。

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