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政府:原発は活用しながら依存度低減、国民的議論で対応決定

政府は29日、エネルギー政策を めぐり当面3年間を目標とする需給安定策と原発事故を踏まえて中 長期も含めた「革新的エネルギー・環境戦略」に向けた「中間的整 理」を文書で発表した。原発については安全性を高めて活用しつつ も、中長期的な位置付けについては依存度低減に向けて国民的議論 を深めながら対応を決定するとした。

この方針は官邸で開かれたエネルギー・環境会議で決定した。 取りまとめにあたった玄葉光一郎国家戦略担当相は会見で、原発に ついて短期的には「徹底した安全対策を行い、安全性を確認した原 発は活用する」との考えを示した。その上で、中長期的なエネルギ ー戦略については「原子力依存度の低減とグリーンイノベーション 戦略の強化、前倒しを軸として新たなエネルギーベストミックスの シナリオを描きたい」と述べ、来年には戦略の具体案を決定する考 えを示した。

エネルギー需給対策について玄葉氏は「需要構造の転換、供給 の多様化や電力システムの改革に着手し電力経営の合理化を進める」 と語った。その上で、「来年夏に電力不足と電力価格の上昇を起こさ ないことが政府としての強い意思だ。今年の夏のような電力制限令 は出さないようにする」との決意を示した。秋には第3次補正予算、 規制制度改革を加味して具体化するという。

これに先立ち、菅直人首相は同会議終了前のあいさつで、「中間 的整理」で打ち出した今後のエネルギー政策の方向性について「現 行の考え方をある意味でゼロベースで見直して原発依存度低減のシ ナリオを描く」と紹介。原子力については「政策の徹底的検証を行 い、新たな姿を追求する」と語った。

中間的整理では今後3年間の「短期」、2020年を目指した「中 期」、2030年または2050年を目指した「長期」にわたっての課題と 工程表を盛り込んだ。

国策民営方式

中間的整理では、原子力事業の国策民営方式、国の関与の在り 方を徹底検証することや、原発依存度低減について国民的議論を深 め、対応を決定する方針を示している。

一方、需給安定策は「約1割のピーク電力不足と約2割の電力 コスト上昇を回避する」ための対策を盛り込んだ。具体的な対策と してはスマートメーターを5年間で集中整備し、8割普及を目指す ことや安全性の確認された原発の再稼働を進める方針を示した。

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