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今日の国内市況:株式は続落、1万円割れ、債券続伸-円が上昇

東京株式相場は続落し、TOPI Xは終値で約1カ月ぶりの安値。米国の景気状況や債務問題、為替の 円高傾向が懸念され、輸送用機器や電機など輸出関連株が安く、鉱業 など資源関連、鉄鋼など素材関連株まで幅広く売られた。

TOPIXの終値は前日比10.74ポイント(1.3%)安の848.37 と、6月29日以来の安値水準。日経平均株価は同145円84銭(1.5%) 安の9901円35銭と、終値で19日以来の1万円割れとなった。

TOPIX、日経平均とも午後中ごろに先物主導で下げ幅を拡大。 日経平均は一時200円近く安くなった。

米商務省が27日に発表した6月の製造業耐久財受注額は、前月比 で2.1%減少した。エコノミスト予想の中央値は0.3%増だった。在庫 が約1年ぶりの小幅な伸びにとどまり、企業の景気回復に対する信頼 感の後退が示された格好。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が 発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、経済活動の 拡大ペースは12地区のうち8地区で減速した。前回報告では、減速は 4地区だった。

さらに米国では、民主・共和両党が8月2日までに債務上限を引 き上げ、デフォルト(債務不履行)回避を図るそれぞれの案をめぐり 対立を続けている。ベイナー下院議長が示した2段階での引き上げ提 案は、下院で28日に採決される予定。同提案には、オバマ大統領が拒 否権を発動すると警告している。

米国での需要減退や円高による収益目減り懸念から、日本株市場 ではトヨタ自動車やホンダ、キヤノン、ソニーなど輸出関連株が下落。 4-6月の連結営業利益が前年同期比57%減ったアドバンテストは 急落し、3カ月半ぶりの安値に沈んだ。国際石油開発帝石やJXホー ルディングス、出光興産など資源関連株も安い。27日のニューヨーク 原油先物が原油在庫の予想外の増加を受け反落し、収益にマイナスと みられた。

半面、4-9月の連結純利益が従来予想の前年同期比52%減から 一転、22%増の増益になる見通しの日立建機が急伸し、日経平均のプ ラス寄与度1位。4-6月の連結営業利益が上期計画の約6割に達し たもよう、と28日付の日本経済新聞朝刊で報じられた日立製作所も上 昇。エアコン販売の好調で、4-9月期の連結営業利益予想を増額し た富士通ゼネラルも高い。

東証1部の売買高は概算で17億9526万株、売買代金は1兆1799 億円。値下がり銘柄数が1288、値上がりは278。業種別33指数では鉄 鋼、石油・石炭製品、鉱業、保険、輸送用機器、情報・通信など32 業種が下落。電気・ガスの1業種のみ小幅に上げた。国内新興市場は、 ジャスダック指数が前日比0.7%安の52.12と4日続落、東証マザー ズ指数は同2.7%高の470.73と4営業日ぶりに反落した。

債券は続伸

債券相場は続伸。米国では連邦債務の上限引き上げについて期限 内の合意が困難との見方から、前日の株式相場が大幅に続落した。午 後に国内株安が進展すると債券先物買いが膨らみ、長期金利も一時は

1.065%に低下する場面があった。

東京先物市場の中心限月の9月物は前日比10銭高の141円79銭 で開始。午前は141円80銭を挟んでのもみ合いとなり、この日の安値 141円76銭を付ける場面もあった。しかし、午後に株安が進むと再び 買われて、一時は19日の日中高値に並ぶ141円89銭まで上昇。結局 は15銭高の141円84銭で取引を終えた。

きのうの米国市場で株価が急落したことから、国内市場も株安を 手掛かりに債券買いが優勢の展開だった。

日経平均株価は1万円の大台を割り込んでの推移。午後の取引で は1.9%安の9853円85銭と、一時は月初の1日以来の安値圏まで急 落しており、債券市場では先物買いが優勢となる場面があった。

現物市場で長期金利の指標とされる新発10年物の315回債利回り は0.5ベーシスポイント(bp)低下の1.07%で始まり、その後も同水準 でのもみ合いとなり、午後1時半過ぎには19日以来の低い水準となる

1.065%を付けた。

一方、この日実施の2年利付国債の入札は好調。2年物の307回 債(8月発行)の入札結果によると、最低落札価格は100円07銭5厘 と、ブルームバーグが調査した予想をやや上回った。また、平均落札 価格100円08銭1厘との差であるテールは、前回債の9厘から6厘に 縮小。応札倍率は3.94倍から4.72倍に上昇した。

円が上昇

東京外国為替市場では円が上昇。米国や欧州の債務懸念を背景に 円を買う動きが優勢となり、対ドルでは約4カ月ぶり高値圏で円がじ り高の展開となった。

ドル・円相場は朝方に1ドル=78円台に乗せる場面も見られたが、 滞空時間は短く、正午にかけては一時77円73銭まで円高が進行。ユ ーロ・円相場は1ユーロ=112円ちょうど前後から一時、1週間ぶり の水準となる111円50銭までユーロ安・円高が進んだ。

ブルームバーグ・データによると、午後4時25分現在、円は主要 16通貨中15通貨に対して前日終値比で上昇。与謝野馨経済財政担当 相が円売り介入に対して消極的な姿勢を示したこともこの日の円高を 後押しした。

与謝野経済財政担当相は28日、大村秀章愛知県知事から為替介入 の要請を受けたのに対し、「当面は8月2日のところだ」と述べ、米国 の債務上限引き上げ問題の動向を見極める姿勢を示したと時事通信が 報じた。与謝野氏は、「介入については1兆円、2兆円するような話は なかなか難しい」とも語ったという。

米下院議事運営委員会は27日、ベイナー下院議長が修正提案した 財政赤字削減と債務上限引き上げ法案について、下院での採決を28 日に設定した。同議長の提案は共和党議員の間で支持されているが、 民主党議員は提案が下院で可決されても上院で否決するとしている。

米議会予算局(CBO)によると、同議長の修正案が実現すれば 10年間の歳出削減規模は9150億ドルとなる。従来案の8500億ドルか ら増えるが、上院案の2兆2000億ドルには届かない。リード米上院院 内総務(民主、ネバダ州)は、自身がまとめた今後10年間で歳出を削 減する案こそが「真の意味での妥協」だと主張している。

ドイツのショイブレ財務相はギリシャが競争力を回復するには 10年間必要だろうと述べた。独紙パッサウ・ノイエ・プレッセが同相 とのインタビューを報じた。同相はまた、ユーロ圏の高債務国を対象 とした新たな救済措置の条件は「厳しく」、いかなる国もこの措置を 「無料チケットのように」受けられないと指摘。「適切な緊縮策と構造 的なプログラムなしに」支援に乗り出すことはないと語ったという。

一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、国際通貨基金 (IMF)が新興市場国からギリシャへの新たな巨額の支援で警告を 受けている、と伝えた。FTによると、IMFのブラジル理事はギリ シャの財政緊縮計画が厳し過ぎるなどと指摘した。また、インド理事 は提案ではギリシャの国債残高が多く、将来のデフォルトの恐れがあ ると述べたという。

ユーロは対ドルで一時、3営業日ぶり安値となる1ユーロ=

1.4330ドルまで下落。前日には米債務問題に対する懸念から約3週間 ぶり高値となる1.4536ドルを付けていた。

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