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米物流プロロジス:日本で賃料10%上昇、利益増へ-震災後に引き合い

物流不動産開発で世界最大手の米 プロロジスは、日本の物流施設賃料が今後最大1割で値上がりする可能 性があるとみている。東日本大震災を受けて、事業継続のため物流施設 の需要が拡大していることが背景にある。

同社のプレジデント兼CEO(日本担当)の山田御酒氏は26日、ブ ルームバーグ・ニュースのインタビューで「物流施設業界は今後6カ月 から1年程度で、実質的な賃料が最大10%程度上がるだろう」との見方 を示した。

同氏は業界全体の傾向として、契約賃料は変わらないものの、契約 後の賃料の値引き期間の短縮などで、テナントが実際に支払う賃料は増 える可能性があると指摘する。賃料の上昇で、同社の日本事業は2011年 度は利益の拡大が期待されるという。プロロジスが日本で所有・運営す る不動産資産は約4000億円。

山田氏は大震災を機にテナント企業が商品や資材を一カ所の倉庫に 集中させるのではなく、複数の場所に分散する動きが広がっていること や、新規の供給が減っていることが需給の改善につなっているという。

農中信託銀行の新海秀之シニアファンドマネジャーは「日本は電力 不足の問題で電力が安定的に確保できる場所に倉庫を分散させようとい う動きあり、そのために倉庫を借りたいというニーズがある」と指摘。 こうした状況を受けて「倉庫の貸し手は賃料について強気になるだろ う」と語った。

国内で新規の倉庫建設は減少している。国土交通省発表の建築着工 統計では、10年度の倉庫(民間)の着工床面積は423万平方メートルと、 90年度の1837万平方メートルの4分の1以下に落ち込んだ。山田氏は 「大型の新しい物流施設への需要は非常に高い」と述べた。

空室率は低下傾向

日本の物流施設の空室率は低下傾向にある。不動産サービス企業シ ービー・リチャードエリス(CBRE、東京都港区)によると、首都圏 の大型マルチテナント型(複数企業向け)物流施設の平均空室率は09 年9月に20%と少なくとも5年間で最悪に達したが、10年12月は

11.5%に低下。さらに、11年3月は6.2%と、3カ月前の11.5%から大 幅に低下し、07年12月期以来の低水準となった。

大震災後の東京都の中大型物流施設の平均募集賃料は07年の3.3平 方メートル当たり月額5680円から低下が続き、10年下期は5480円。

プロロジスは日本では安定した物流施設の需要が見込めるとして、 間約5億-7億ドルを投資して約30万-40万平方メートルの新規供給 を続ける計画だ。

新ファンドを計画

同社はまた、日本で新たにプライベートファンド組成も検討してい る。山田氏は来年半ばまでの組成を目指すとしたうえで、「年内に新た なファンドのマーケティングを開始したい」と語った。ファンドの規模 などは今後詰めるとしている。

同社が05年に運用を開始した17億ドル規模のファンドは13年に運 用期間が終了する予定としている。

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