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キヤノン:今期予想を上方修正-生産早期回復で下期挽回にめど

カメラ世界最大手キヤノンは25 日、今期(2011年12月期)の連結純利益予想を前期比5.4%増の2600 億円に上方修正した。従来予想は11%減の2200億円だった。上期に 東日本大震災により部品供給問題などが発生したが、想定より早く問 題が解消し、早期に生産回復が見込めることなどが主な要因。

会社予想の修正値は、ブルームバーグ・ニュースが算出したアナ リスト19人の通期純利益の予想平均値2297億円を上回った。

会見した田中稔三副社長は、デジタルカメラや複写機の生産回復 状況について「全体的には6月末までに震災前のレベルに戻った」と 説明。複写機に関しては「完全には100%にはなっていない。7-9 月期に60%くらいの回復とみていたものが、95%くらいまで戻る」 との見通しを示し、デジカメは「6月中旬にはほぼ通常通りの生産に 戻すことができた」という。

デジカメの販売計画は、コンパクトを従来通りの2000万台で据 え置いたが、一眼レフは従来の700万台から730万台に増やした。下 期以降は、引き続きアジアを中心に堅調に推移するため、生産が挽回 できる見込み。

今期の売上高予想は同2.0%増の3兆7800億円(従来予想は

0.6%増の3兆7300億円)、営業利益予想も同1.9%減(同14%減の 3350億円)の3800億円とそれぞれ増額修正した。

景気動向に注目

りそな銀行の戸田浩司チーフ・ファンド・マネジャーは、キヤノ ンの生産回復について「思っていたより早い。がんばっている印象が ある。震災直後は、半年から1年程度は影響が続くだろうといった悲 観的な見方があった」と評価した。

同氏はまた、震災の影響に関連して投資家の関心が「いかに生産 を回復しているかや、需要がついてくるかどうかに移りつつある」と し、「そういう意味で、欧米やアジアの景気動向も注目されるだろう」 と述べた。

円高

第3四半期(7-9月期)以降の為替レートについては、1ドル =80 円(従来は85円)、1ユーロ=115円(同120円)に見直した。 田中CFOは、このところの急激な円高基調に関しては「一時的なも のではないか」との見方を示し、キヤノンの業績への影響については 「75円に近い水準までは踏ん張れる」と述べた。

電力不足に関しては「今のところ特に問題はない」と説明。サプ ライヤーに影響があれば間接的に影響は出るとしたものの、「大きな ダメージになることはないのではないか」との見方を示した。

4-6月は円高と生産減響く

同時に発表した4-6月期(第2四半期)の連結純利益は前年同 期比20%減の539億円だった。売上高は同14%減の8366億円、営業 利益は同31%減の784億円だった。震災の影響による生産減と大幅 な円高が響き、減収減益となった。年間の震災による影響額は売上高 で1974億円、営業利益で1225億円のマイナスなると試算している。

--取材協力:安真理子  Editor: Tetsuki Murotani

Hitoshi Sugimoto Tetsuzo Ushiroyama

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