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米国債:30年債利回り、2週間ぶり高水準-債務交渉が難航

米国債市場では、30年債利回 りが2週間ぶり高水準に上昇。米債務上限の引き上げ交渉で与野党が 合意に至らなかったことが背景にある。米信用格付けの引き下げや米 国債の需要減に対する懸念が強まった。

CMAによれば米国債の今後5年間のデフォルト可能性に対して 保証するコストが2010年2月以来の最高に達した。これを受けて相 場は下落。米財務省は今年5月以来初めて1カ月物の財務省短期証券 (TB)の入札規模縮小を発表した。債務上限引き上げの期限が近づ く中、より柔軟な対応を狙う一方、今週は990億ドル(約7兆7千 億円)規模の中期債入札を控えている。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロ ス氏(ニューヨーク在勤)は、「週末の交渉は合意からさらに遠ざか ったように感じられる」と発言。「多くの不確実性がある」と指摘し た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時31分現在、30年債利回りは前営業日比6ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.32%。一時4.34%と7 月8日以来の高水準を付けた。同年債(表面利率4.375%、2041 年5月償還)価格は31/32下げて100 31/32。

10年債利回りは4bp上昇し3.0%。一時3.03%を付ける場 面もあった。過去10年の平均は4.05%。2年債利回りは2bp上 げて0.41%となっている。一時0.42%と7月8日以来の高水準を 付けた。

利回り格差

この日の2年債と30年債の利回り格差は3.91ポイントに拡大。 7月5日には3.95ポイントと今年2月以来の最大を付けた。5月に は3.68ポイントまで縮小していた。

CMAによれば、米国債の5年物クレジット・デフォルト・スワ ップ(CDS)が52.9bpから56.1bpに上昇した。

野村ホールディングスの金利戦略責任者、ジョージ・ゴンキャル ベス氏は「政治的プロセスに端を発した不確実性が作用している」と 指摘し、「どのようなパッケージがまとまるか、それが格付け会社に どう受け止められるか、そのバランスのとり方にかかっている」と述 べた。

ベイナー米下院議長とリード上院院内総務は債務協議の行き詰ま りを打開することができず、デフォルト回避へ向けた14兆3千億ド ルの連邦債務の上限引き上げについて、それぞれ議会に対抗案を提出 している。

格下げ見通し

米財務省はこの日、次回26日の1カ月物TB入札の規模につい て、180億ドルと発表した。5月3日以来、毎週280億ドルだった 入札の規模を36%縮小した。2010年4月以降で最低の規模となる。

BOAメリルリンチのストラテジスト(ニューヨーク在勤)、ブ ライアン・スメドリー氏は、「これは米財務省にとって債務上限を突 破しないために残された最後の手段の一つだ」とし、「債務上限に非 常に近いことを考えれば、短期証券の供給削減は意外ではない」と述 べた。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は米議会がデフォ ルト回避へ向けた措置で合意しても、米政府は「AAA(トリプル A)」の格付けを失う恐れがあるとの見方を示した。

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