石油・ガス業界M&A総額:金融危機以降で最低水準-アジアが低調

世界の石油・ガス業界のM&A (合併・買収)総額が4-6月(第2四半期)に、金融危機終息以降で 最低水準となりそうだ。アジア企業の資産買収が減少したことが要因。

ブルームバーグのデータによると、石油・ガス業界で発表されたM &Aの総額は4月以降180億ドル(約1兆4500億円)と、2008年 10-12月(第4四半期)以降で最低となった。今年4-6月は中国や 韓国、マレーシアの企業が18億ドル相当の資産を買収。これは過去2 年間の四半期の平均である60億ドルの30%に相当する。これらの国々 は10年にエネルギー業界全体のM&Aの約20%を占めた。

原油相場が5月に1バレル当たり114ドルに上昇したことや英国の 税率引き上げ、世界経済の軟化懸念がM&Aの落ち込みにつながった。 国際通貨基金(IMF)は欧州の債務危機と米景気減速のリスクを理由 に世界の経済成長率見通しを引き下げた。

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の株式調査アナリス ト、クリスティン・ティスカレノ氏(ロンドン在勤)は「M&Aでは世 界経済の方が原油価格より大きな問題だ」と指摘。「今年は、景気が低 迷しても契約締結を望むかどうか各社が自問している」と述べた。

国営石油各社は供給確保を目指しているため、ニューヨークの原油 相場が今週、89.61ドルまで下落したことによりM&Aが上向く可能性 もある。

SVMアセット・マネジメント(エディンバラ)で株式約9億ドル 相当の運用を統括するコリン・マクリーン最高経営責任者(CEO)は 「アジア企業の買収意欲は依然として旺盛で融資が不足しているわけで はない」と指摘。「今回のサイクルのM&Aは終了していないと思われ 回復するだろう」との見方を示した。

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