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IMF:米国は「激しいショック」回避を、債務上限引き上げで

国際通貨基金(IMF)は29 日、米議会が法定債務上限を現行の14兆3000億ドル(約1160 兆円)から引き上げないなら、世界の市場に悪影響を及ぼすとの見解 を示し、米国の信用格付けが引き下げられるリスクがあると警告した。

IMFは米経済に関する年次リポートを公表し、「米経済や世界 の金融市場への激しいショックを回避するために、連邦債務の上限は 早急に引き上げられなくてはならない」と指摘。予算と債務上限で政 権と議会が歩み寄らなければ、「金利の急上昇やソブリン債格下げ、 あるいはその両方」という結果を招く恐れがあると続けた。

IMFは同リポートに関する声明で、米国へのリスクとして、住 宅市場の弱さや欧州の債務危機を挙げた。「世界の金融市場における 米国債の中心的な役割を考慮すれば、こうしたリスクは、世界的に著 しい影響を及ぼすことにもなるだろう」と記述した。

IMFのリプスキー専務理事代行は同声明発表後の記者会見で、 「債務上限引き上げ交渉の参加者は、米国でのデフォルト(債務不履 行)の潜在的なリスクを十分に理解しており、こうした危険を回避す ると確信している」と発言。「米国債がデフォルトに陥れば、極めて 深刻で広範にわたる劇的な影響を及ぼすことが自明であるため、これ が回避されることを確信している」と続けた。

IMFはさらに、信頼感が改善し、雇用が持ち直せば、「回復は 上向きのサプライズとなる可能性がある」とも指摘。

リプスキー氏は米国が「財政の調整を過度に前倒しで実施すれ ば、景気回復に打撃を与えかねない。欧州のソブリン・銀行債市場で の混乱悪化により、金融セクターのつながりを通じて米国の成長が損 なわれる可能性もある」と述べた。

IMFはこの日、米国内総生産(GDP)の成長率が今年は

2.5%、来年は2.75%になるとの見通しを示した。失業率の低下は 緩慢になるとしている。今年の見通しは6月17日時点の予想とほぼ 一致、同日の予想は来年について2.7%成長としていた。

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