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6月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドル、円で4日ぶり上昇-ギリシャ問題楽観

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルと円に対して上昇。 過去3日間の下落基調から反発した。ユーロ圏初のデフォルト(債務 不履行)の回避へ向けて、ギリシャ議会で緊縮財政法案が可決される との楽観的な見方が広がった。

ユーロは主要取引通貨の大半に対して上昇。フランスの銀行が提 示したギリシャ債の自発的ロールオーバー(償還元本の再投資)案に ドイツ政府が賛同したことが手掛かり。株式相場も上昇。主要取引通 貨の中ではニュージーランド(NZ)ドルが特に対ユーロで下げた。 同国の貿易黒字が縮小したことが背景。

マニュファクチャラーズ&トレーダーズ・トラスト(ニューヨー ク州バッファロー)のチーフ通貨トレーダー、ブライアン・テーラー 氏は、「フランスとドイツが市場に自信を与えた」とし、「株式市場 で見られた楽観はユーロを押し上げており、合意が成立しそうな見通 しも好感されている。我々はまだ耳にする情報を確信していないので 買いは控えている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時34分現在、ユーロはドルに対し前営 業日比0.6%高の1ユーロ=1.4273ドル。24日の終値は1ユー ロ=1.4188ドルだった。円に対しては1ユーロ=115円44銭と、 前営業日の114円13銭から1.2%の上昇。ドルは対円で0.6%上 げて1ドル=80円88銭(前営業日80円43銭)だった。

テーラー氏は「今の動きは1.4325ドルで頭打ちになるだろう」 と付け加えた。

スイス・フランは対ユーロで4日ぶりに下落。0.9%安の1ユー ロ=1.1938フランだった。先週はギリシャ議会が緊縮財政法案を 通過させることができないとの市場の懸念を背景に、一時1ユーロ=

1.1806フランと過去最高値を更新した。

「制度内の願望」

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、 ボリス・シュロスバーグ氏は、「ギリシャのデフォルトを避けようと するユーロ圏諸国の願望はこの上なく大きい。市場はそれを理解し始 めている」と指摘したうえで、「ギリシャ議会は困難を伴うだろうが、 緊縮財政法案を可決するだろう。市場は安堵のため息をついている」 と述べた。

ギリシャのデフォルト回避のために、投資家は保有するギリシャ 国債の70%をより長期の国債にロールオーバーする方向で合意に至 りそうだ。フランス当局は先週、同国銀行との協議後に70%の目標 を提示した。ドイツ財務省のクライエンバウム報道官はベルリンで、 民間セクターの提案を歓迎すると表明した。さらに、自国の銀行と協 議中だと述べた。

欧州でギリシャ債保有高が最も大きいのがドイツとフランスの 銀行だ。シティグループの23日の概算によれば、欧州の銀行は 2013年末までに満期となるギリシャ債172億ユーロを保有してい る。

過去1カ月でも上昇

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指 数によると、過去1カ月間でユーロは1%上昇した。ドルの値上がり は1.3%だった。

ドルは対ユーロで下げ幅が拡大した。新たな銀行資本規制の方針 が発表されたことを受けて株式相場は上昇した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル・インデックスはこの日、0.4%下落し75.346となった。

◎米国株:上昇、銀行の新規制方針を好感-テクノロジー株も高い

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は4営業日ぶりに上 げた。バーゼル銀行監督委員会が世界金融システムの安定を維持する ために自己資本の増強を求めたことが好感された。この日はテクノロ ジー株も値上がりした。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)、USバンコープ、ハンティ ントン・バンクシェアーズはいずれも上昇。ソフトウエアのマイクロ ソフトを中心にテクノロジー株が買いを集め、産業別10指数では値 上がり率最大だった。オンライン小売りのアマゾン・ドット・コムは、 モルガン スタンレーが同社株を「ベスト・アイデア」リストに追加 したことが材料となり上昇した。

S&P500種株価指数は前営業日比0.9%高の1280.10。過 去3営業日では2.1%値下がりしていた。ダウ工業株30種平均は この日108.98ドル(0.9%)上げて12043.56ドル。午後4時 32分現在、米証券取引所全体の出来高は60億株で、1週間前より も約4.8%増加した。

ファースト・ソース・インベストメント・アドバイザーズ(イン ディアナ州サウスベンド)で25億ドル相当の資産運用に携わるスコ ット・タプリー氏は、求められている自己資本比率の上積みは、「恐 れていたほど厳しいものではなかった」と述べ、「近いうちに配当や 株式買い戻しを通じて株主に利益を還元できるようになるだろう」と 続けた。

バーゼル委の自己資本規制

バーゼル委が25日、大き過ぎてつぶせないと見なされている大 手金融機関に自己資本比率を最大2.5ポイント上積みするよう求め ることを決めたと発表した。話し合いに詳しい関係者によると、対象 となるのは世界の大手30行ほど。

フィフス・サード・アセット・マネジメントで174億ドル相当 の資産運用に携わるキース・ワーツ最高投資責任者(CIO)は、 「対象となっている金融機関が自己資本規制の条件を達成できる確率 は非常に高い」と述べ、「バーゼル委は、バランスシートの改善に向 け銀行が各自のやり方で取り組むことを認めるだろう」と続けた。

KBW銀行指数は1.4%上昇。構成する24銘柄のうち20銘柄 が上げた。USバンコープは2.7%高。ハンティントンは

3.6%上昇。

BOAは3.1%高。ロッチデール・セキュリティーズのアナリ スト、リチャード・ボーブ氏は、資産総額で米最大の銀行、バンク・ オブ・アメリカ(BOA)は投資家に「かなり過小評価」されている と指摘した。

ボーブ氏は27日付の顧客向けリポートで、「最悪のシナリオで も、BOAの簿価は向こう3年で上昇する」と記し、「市場はある時 点で、同行の実質的な価値に合わせて調整するだろう」と続けた。

テクノロジー株高い

S&P500種株価指数のテクノロジー株は1.4%上昇。

マイクロソフトは3.7%上昇。スティーブ・バルマー最高経営 責任者(CEO)が28日に行うプレゼンテーションでは、同社の事 務用ソフト「オフィス」向けに次世代クラウドサービスの発表が予測 されている。アップルは1.7%高。

◎米国債:反落、2年債入札が不調-ギリシャ法案通過との観測で

米国債相場は反落。2年債利回りは4月以来の大幅な上昇となっ た。ギリシャの緊縮財政法案が議会を通過するとの憶測から、米2年 債入札(規模350億ドル)で需要が減退した。

海外の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める割合は22% と、約3年ぶりの低水準となった。30年債の下げが最もきつく、2 年債との利回り差は3月以来で最大に拡大した。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズの米国債トレーディング責任 者、マイケル・フランゼーズ氏は、「市場参加者の多くは2年債入札 の不調に備えていなかった」と指摘。「現在は28日の5年債入札も 不調に終わるのかどうかに注目が集まっている。平均的な投資家には 利回り水準がまさに重要なのだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後4時8分現在、既発2年債利回りは前営業日比6ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.39%。同年債(表面利率

0.5%、2013年5月償還)価格は1/8下げて100 6/32。

2年債利回りは日中の取引ベースで4月27日以来で最大の上昇。 同日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が定例会合で6000億 ドルの国債購入計画を6月末で完了する方針を表明した。2年債利回 りは前週末24日に昨年11月4日以来で最低となる0.32%まで低 下していた。

スティープ化

30年債利回りは10bp上昇の4.28%。一時は6月15日以来 の高水準となる4.29まで上昇した。2年債との利回り差は3.89 ポイントと、3月14日以降で最大に拡大した。

4週間物の米財務省証券(TB)レートは約1年ぶりにマイナス に低下した。TBの供給が減少するなか、四半期末特有の買いが入っ た。同TBのレートはマイナス0.005%まで低下し、2010年1月 以来の最低をつけた。過去最低は08年12月4日につけたマイナス

0.09%。

この日の2年債入札では最高落札利回りが0.395%と、過去最 低を記録した。入札直前の市場予想は0.386%。これまでの同規模 の2年債券入札での過去最低利回りは昨年10月26日の0.4%だっ た。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.08倍と、前回の

3.46倍を下回った。過去10回の平均は3.39倍。

間接入札が減少

間接入札の割合は22%と、08年2月以来の低水準。前回は

31.3%だった。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー) 以外の直接入札の割合は13.5%。前回は19.1%、過去10回の平 均は14.1%だった。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デービ ッド・コード氏は「入札は絶好調ではなかったようだ」と述べ、「先 週の質への逃避買いはやや行き過ぎだったかもしれない」と続けた。

28日には5年債(規模350億ドル)、29日には7年債(290 億ドル)の入札を控えている。

フランスの銀行と保険会社が、保有するギリシャ債の自発的なロ ールオーバー(償還元本の再投資)を提案したことについて、ドイツ 政府が歓迎する意向を表明したことは朝方の売り材料となった。

フランスのサルコジ大統領は記者会見で、同国の銀行が70%ロ ールオーバーに向けて調整していると明らかにした。

ギリシャ議会の審議

ギリシャ議会はこの日から3日間、780億ユーロ規模の緊縮財 政法案について審議する。採決は29日と予想されている。否決され れば、ユーロ圏で初のソブリン債のデフォルトにつながる恐れがある。

フランゼーズ氏は「投票はぎりぎりの結果になるだろうが、市場 はそれでも可決を予想している」と指摘した。

連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、国債購入プログラムの 一環として、2015年6月から16年9月に満期を迎える45億 7800万ドル相当の国債を購入した。

FOMCは今月22日、現在保有する証券の償還金で引き続き米 国債を購入する方針を示した。これは今後1年間にわたり、金融シス テムに資金を追加することなく、最大3000億ドルの国債を購入す ることを意味する。

米商務省がこの日発表した5月の個人消費支出(PCE)は前月 比ほぼ変わらず。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央 値は0.1%増だった。前月は0.3%増。

◎NY金先物:1500ドル割れで終了、ドル上昇で代替投資需要減退

ニューヨーク金先物相場は、約1カ月ぶりに1オンス=1500ド ルを下回って終了した。ドルが上昇したことから、代替投資先として の金の需要が減退した。

ドルはユーロに対して月初から前営業日までに1.5%値上がり。 一方、金は同期間に2.6%下落している。

ゴールドコアのエグゼクティブディレクター、マーク・オバーン 氏は「ドルが弱含むと、金は上昇する」とした上で、「ドルが上昇す ると、金は下落することがある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 8月限は前週末比4.50ドル(0.3%)安の1オンス=1496.40 ドル。終値では5月19日以来の安値となった。

◎NY原油先物:下落、景気減速を懸念-追加備蓄放出の観測も

ニューヨーク原油先物相場は下落。約4カ月ぶりの安値となった。 5月の米個人消費支出が前月比ほぼ変わらずだったことが手掛かり。 国際エネルギー機関(IEA)が備蓄の追加放出の用意があるとした ことも売り材料になった。

米商務省が発表した5月の個人消費支出(PCE)は前月比ほぼ 変わらず。米景気減速でエネルギー需要が減少するとの懸念が強まっ た。IEAはさらなる備蓄放出の是非を30日以内に決定すると明ら かにした。IEAは23日、戦略石油備蓄から6000万バレルを放 出することを決めていた。

BNPパリバ・コモディティ・フューチャーズのブローカー、ト ム・ベンツ氏(ニューヨーク在勤)は、「米国と国外の両方の経済に 対する懸念が相場を圧迫している」と指摘。「こうした戦略石油備蓄 が市場に流通すると、北海ブレント原油と直接的に競合することにな る。これまでの上昇相場をけん引してきた北海ブレントが今度は、下 落相場を率いることになろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前営 業日比55セント(0.60%)安の1バレル=90.61ドル。終値で は2月18日以来の安値。第2四半期(4-6月)では15%の値下 がり。

ロンドンの先物取引所ICEフューチャーズ・ヨーロッパの北海 ブレント8月限は前日比85セント高の1バレル=105.97ドル。

◎欧州株:小動き-ギリシャ議会緊縮策の討議開始で市場は模様眺め

27日の欧州株式相場は小動き。ギリシャではデフォルト(債務 不履行)回避と救済資金の確保に必要な緊縮財政策を議会が討議し、 市場は模様眺めとなった。

英水道会社ノーザンブリアン・ウォーター・グループが高い。同 社に買収案を提示する可能性をチョンコン・インフラストラクチャ ー・ホールディングス(長江基建集団)が示し、これが材料視された。 米スタンレー・ブラック・アンド・デッカーへの身売りで合意したス ウェーデンのニスカヤは3年ぶり高値に上昇。一方、オランダの塗料 メーカー、アクゾノーベルは減益見通しが嫌気され、1年4カ月ぶり の大幅安。

ストックス欧州600指数は前週末比ほぼ変わらずの264.01. 同指数は先週、8週連続安となり、1998年以降で最長の下落を記録 した。ギリシャのデフォルト懸念と予想を下回る米経済指標が背景。 ブルームバーグの集計データによれば、同指数の株価収益率(PER) は2008年以来の低水準となった。

UBSで株式戦略を担当するカレン・オルニー氏は「欧州株には かなりの割安感があるものの、懸念があまりに大きいと割安株は選好 されない」と指摘。「誰もがギリシャは恐らくデフォルトに陥ると考 えており、その時期と形式が問われている。時期は2013年以降と なる公算が大きい」と続けた。

ギリシャ議会は29日に向こう5年間の緊縮案を採決するが、そ の討議がこの日、始まった。この5カ年計画を実施する際の技術的詳 細に関する法案も討議される予定で、議会の承認期限は今月30日と なっている。

この日の西欧市場では、18カ国中11カ国で主要株価指数が下 落。ノーザンブリアン・ウォーターは8%高の413.5ペンスと、 10年2月以来の大幅高。ニスカヤは16%高。アクゾノーベルは

6.5%安。

◎欧州債:アイルランド債利回りが過去最高-債務危機拡大を警戒

27日の欧州債市場では、アイルランドとポルトガルの国債利回 りが過去最高を記録。ギリシャ追加支援策で合意しても、債務危機の 他のユーロ導入国への波及阻止には十分でないとの懸念が根強い。

ドイツ10年債も下落し、利回りは年初来の最低から上げに転じ た。欧州各国の銀行がギリシャのデフォルト(債務不履行)回避への 取り組みに貢献する構えを示していることが背景だ。

スペインとイタリアの国債はドイツ債を上回るパフォーマンスと なった。イタリアは28日に最大80億ユーロ(約9240億円)の国 債入札を実施する。

コメルツ銀行(フランクフルト)の債券ストラテジー部門責任者、 クリストフ・リーガー氏は、ギリシャ危機について「依然として極め て不安定で、解決策の詳細待ちの状態だ」と述べた上で、「銀行と政 府がギリシャ債のロールオーバーで合意するとの期待がある。これが 多少の安堵(あんど)感をもたらしている」と続けた。

ロンドン時間午後4時52分現在、アイルランド10年債利回り は前週末比13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

12.10%。一時は12.11%まで上げ、過去最高を記録。同国債(表 面利率5%、2020年10月償還)価格は0.50下げ61.565。ポ ルトガル10年債利回りは30bp上昇の11.68%。

ドイツ10年債利回りは前週末比6bp上昇し2.89%。スペイ ン10年債利回りは1bp上げ5.69%、イタリア10年債利回りは

4.98%と、前週末からほぼ変わらず。

◎英国債:下落、10年債利回り3.16%-株高で安全求める動き後退

27日の英国債相場は下落。株高を背景に安全を求める動きが後 退した。

10年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上昇の3.16%。同国債(表面利率3.75%、2020年9 月償還)価格は0.245下げ104.66。2年債利回りも3bp上げ

0.73%となった。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、英国債の今月のリターン(投資収益率)は プラス0.8%と、ドイツ国債の1%を下回っている。

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