今週の米経済:個人消費、製造業活動は鈍化か-雇用や燃料高重し

今週発表される米経済指標では、 5月の個人消費支出がこの約1年で最も低い伸び率となり、6月の製 造業の活動拡大ペースも鈍化したもようだ。雇用情勢の先行きが不透 明感を増したことに加え、商品相場上昇に伴うコスト負担が米経済成 長の抑制要因になっているとエコノミストはみている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト63人の予想中 央値によれば、27日に米商務省が発表する5月の個人消費支出(PC E)は前月比0.1%増と、昨年6月以降で最も低い増加率が見込まれて いる。米供給管理協会(ISM)が7月1日に発表する6月の製造業 景況指数では、東日本大震災の影響で生産活動が抑制されたことが示 される見通しだ。

ガソリン価格が2008年以来の高水準に達し、失業率が9%近辺に とどまる中、家計部門は支出を抑えており、これが需要を抑制する可 能性がある。製造コスト増やサプライチェーン(供給網)の混乱など に対処している製造業にとって、さらなる足かせとなる恐れがある。 もっとも最近の燃料価格の低下は、景気鈍化は一時的としたバーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の見解を裏付けているように 見える。

調査会社MFRの米国担当チーフエコノミスト、ジョシュア・シ ャピロ氏は「雇用市場の悪化がガソリン価格の高止まりと相まって、 裁量的な消費支出を圧迫している」と指摘した。ただ、「恐らく日本で のサプライチェーン混乱は最悪期を脱したもようだ」と語った。

海外の景気拡大が米国の輸出を後押しする中で米景気回復をけん 引してきた製造業の活動拡大ペースが、3月に発生した東日本大震災 や原材料コスト上昇の影響で鈍化し始めている。ブルームバーグ調査 の予想中央値によると、ISMが発表する6月の製造業景況指数は

51.8と、前月の53.5からの低下が見込まれている。同指数は50を超 すと製造業活動の拡大を示す。

住宅価格の下落続く

今週発表の住宅関連指標では、住宅価格の下落が続いていること が示される見通し。28日に発表される20都市を対象にした4月の米ス タンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格 指数は前月比で低下と、季節調整後ベースで10カ月連続のマイナスが 見込まれている。

ただ、住宅購入が今後持ち直す動きも示されるもようだ。エコノ ミスト予想によると、全米不動産業者協会(NAR)が29日発表する 5月の中古住宅販売成約指数は前月比2.5%上昇の見込み。前月は同 12%低下した。

(米経済指標に関する最新情報は、こちらをご覧ください)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE