中国:インフレは今後鈍化へ、抑制策奏功で-温首相が英FT紙に寄稿

中国の温家宝首相はインフレ抑制 に向けた政府の取り組みが効果を発揮してきており、消費者物価の伸び は今後鈍化するとの見通しを示した。追加措置を支持する一部のエコノ ミストとは対照的な見方だ。

温首相は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に寄稿し、「中 国がインフレを抑制し、急速な経済発展を維持できるかどうかが懸念さ れているが、それに対する私の答えは断然イエスだ」と指摘。「中国は 物価高抑制をマクロ経済政策の最優先課題としており、目標を絞った多 くの措置を講じてきた。それらが奏功している。物価水準は全般に制御 可能なレンジ内にあり、今後の着実な低下が予想される」と説明した。

複数のアナリストがインフレ率は向こう数カ月間に2008年以来初 めて6%を突破すると予想しているにもかかわらず、中国は11週間に わたって政策金利を据え置き、利上げ休止期間としては昨年10月以降 で最長となっている。1年物の預金金利は消費者物価上昇率を2ポイン ト余り下回る水準にあり、インフレが引き続き家計の貯蓄に打撃を与え ている。

中国の5月のマネーサプライ(M2)は前年同月比15%増と、08 年11月以来で最小の伸びにとどまった。1-5月の新規融資は3兆 5500億元(約44兆1600億円)と、前年同期と比べ12%減少。世界 的な金融危機の影響回避を目指す当局の方針で記録的な与信ブームとな った09年を40%下回る水準となった。温首相は「マネーと与信の供給 の伸びは正常に戻っている」と指摘した。

一方、中国国家発展改革委員会(発改委)は今週、インフレ率が 6月に加速し、「数カ月にわたって高止まりする」こともあり得ると予 想。中国紙の中国証券報は今週、一面に掲載の社説で、6月の消費者物 価指数(CPI)上昇率が6%を超え、中国人民銀行(中央銀行)に追 加利上げを求める圧力が強まる可能性があると指摘した。

人民銀は昨年10月以来、利上げを4回実施しており、預金準備率 も昨年11月以来9回の引き上げで過去最高の21.5%に達している。

--Chris Anstey. Editor: Ken McCallum

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 野崎 ひとみ Hitomi Nozaki +81-3-3201-3549 or hnozaki1@bloomberg.net Editor:Masashi Hinoki 記事に関する記者への問い合わせ先: Chris Anstey in Tokyo at +81-(0)3-3201-7553 or canstey@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Paul Panckhurst in Hong Kong at +852-2977-6603 or ppanckhurst@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE