6月23日の欧州マーケットサマリー:株は3月中旬以来の安値

欧州の為替・株式・債券・商 品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.4186 1.4357 ドル/円 80.55 80.29 ユーロ/円 114.27 115.28

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 264.31 -3.76 -1.4% 英FT100 5,674.38 -98.61 -1.7% 独DAX 7,149.44 -128.75 -1.8% 仏CAC40 3,787.79 -83.58 -2.2%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 1.37% -.11 独国債10年物 2.87% -.08 英国債10年物 3.15% -.04

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,523.00 -29.50 -1.94% 原油 北海ブレント 107.85 -6.36 -5.57%

◎欧州株式市場

欧州株式相場は下落。銀行株を中心に売りが膨らみ、主要株価指 数は3月以来の安値で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)が 米経済成長率見通しを引き下げたことが手掛かり。

スペインのビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA) を中心に銀行株が値下がり。銀行株指数は4カ月ぶりの大幅安となっ た。ドイツの製薬会社バイエルは過去2年余りで最大の下げ。同社の 抗凝固剤「ザレルト」と競合する医薬品の方が通常治療で高い効果が あったことが臨床試験で示された。イタリアのベルルスコーニ首相が 経営権を握るメディア会社メディアセットは、広告収入が減少すると の見通しを示したことをきっかけに売り込まれた。

ストックス欧州600指数は前日比1.4%安の264.31で終了。 終値としては3月16日以来の安値。このままいくと、週ベースで8 週連続の下げとなる勢いだ。

仏銀ソシエテ・ジェネラルの調査担当世界責任者パトリック・レ グラン氏(パリ在勤)はブルームバーグテレビジョンとのインタビュ ーで、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は「今年下 期の回復が非常に鈍いものになると予想しているとの力強いメッセー ジを発信した」と指摘。欧州では債務危機の解決に向け「現段階では 政治的意思が欠如しているため、市場は極度に不安になっている」と 述べた。

銀行株は2.6%安と、ストックス600の業種別19指数で値下 がり率トップ。BBVAは5.5%下落。

バイエルは6.3%安と、2009年3月以来の大幅安となった。 メディアセットは6.7%下落の3.10ユーロと、終値では1996年 の新規株式公開(IPO)以来の安値。

◎欧州債券市場

23日の欧州債市場では、ポルトガルを中心にユーロ圏の高債務 国の債券相場が下落。欧州連合(EU)はこの日から2日間の日程で 首脳会議を開き、ユーロ圏初のソブリン債デフォルト(債務不履行) を回避する方法を探る。

イタリア2年債の利回りは1カ月ぶり高水準に上昇。ドイツ10 年債に対するアイルランドとポルトガルの10年債利回り上乗せ幅 (スプレッド)はユーロ導入以来の最大となった。欧州中央銀行(E CB)のトリシェ総裁は前日、ユーロ圏の金融安定化に「赤信号」が 点滅していると発言。23日発表の同地域のサービス業と製造業を合 わせた6月の総合景気指数は予想以上に低下。これを受け、ドイツ2 年債利回りは2月以来の水準に低下した。

BNPパリバ(パリ)のシニア債券ストラテジスト、パトリッ ク・ジャック氏は、「依然として周辺国についての懸念は深刻で、特 にギリシャに対してそうだ」と述べ、「重要な決定が向こう10日ぐ らいの間に下される必要があり、市場は神経質になっている」と続け た。

ロンドン時間午後4時42分現在、ポルトガル2年債利回りは 71ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、ユーロ導入 来最高の14.40%。同年限のスペイン債利回りは17bp上げて

3.60%。

ドイツのメルケル首相はこの日、EU首脳会議ではユーロ圏財務 相会合で打ち出されたギリシャ支援スケジュールを確認すると説明。 EUはギリシャ議会による緊縮財政法案の採決を待ってから、具体的 な行動を決定すると語った。

ギリシャ2年債利回りは76bp上昇の28.64%。先週は初めて 30%を上回った。10年債利回りは7bp上げて16.88%。年初の 水準を4ポイント余り上回っている。

ドイツ10年債利回りは8bp下げて2.86%と、1月11日以 来の低さ。同国債(表面利率3.25%、2021年7月償還)価格は

0.695上げ103.315。2年債利回りは11bp低下の1.37%。一 時は1.35%と、2月22日以来の低水準となった。

◎英国債市場

23日の英国債相場は上昇。英小売売上高指数が1年ぶり低水準 となったことで、イングランド銀行(英中央銀行)による政策金利据 え置きの可能性が高まった。

10年債利回りは8カ月ぶり低水準に下げた。英産業連盟(CB I)がこの日発表した6月の小売売上高指数はマイナス2と、前月の 18を大きく下回ったほか、小売店は来月の需要は横ばいとの見通し を示した。

また、英中銀が前日発表した今月の金融政策委員会(MPC)議 事録によると、過去最低の政策金利維持を支持する委員が増加したほ か、一部メンバーは景気の下振れリスクを理由に一段の刺激措置が必 要となる可能性を指摘した。

インベステック(ロンドン)の法人・金融機関向けデスクの責任 者、リー・マックダービー氏は「英利上げは人々が思っていたよりも ずっと先だということが前日に再確認された」と述べ、「経済データ に関する良いニュースは一時的なものにすぎないだろう。結局、ファ ンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)に立ち返る必要がある」と語 った。

10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げて3.15%と、昨年11月12日以来の低水準。2年債利回りは 5bp低下の0.71%。

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