カブコム証株は4連騰、個人の売買代金底入れに期待感-配当評価も

カブドットコム証券株が4日続伸 し、約1カ月ぶりの高値水準を回復した。個人の売買代金が底入れに 近づいているとの見方が一部アナリストから出て、業績懸念が和らい でいる。配当利回りの相対的な高さも評価され、買いが継続した。

株価は一時前日比5.6%高の244円と、5月25日(245円)以来 の高値。日中上昇率は3月18日以来、約3カ月ぶりの大きさとなった。 午前売買高は61万株と、過去半年の1日当たり平均48万株をすでに 3割弱上回る。

クレディ・スイス証券の大野東アナリストは20日付の投資家向け リポートで、「個人の売買代金はおおむねボトム圏に近づきつつあると 考えており、今後数カ月のうちに投資機会が訪れる可能性がある」と 判断。潜在リターンが拡大しているとの見方から、投資評価を「ニュ ートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げた。

東京証券取引所のデータによると、6月2週(6-10日)の個人 の委託売買代金は東京、大阪、名古屋3市場1・2部の売りと買い合 計で2兆104億円。その前の4週は2兆6510億円、2兆913億円、1 兆9364億円、2兆772億円と推移してきた。2010年(245営業日)の 週間当たり平均は2兆4340億円、09年(243営業日)は3兆83億円。

また大野氏は、個人の株式売買代金は非常に低調で、厳しい事業 環境が続いているが、「カブコム証の損益分岐点は低いため、赤字転落 のリスクは極めて小さく、一定水準の利益確保は可能だろう」と指摘。 こうした収益力を背景に、1株当たりの年間配当8円は今期(2012年 3月期)も据え置かれると予想し、「配当利回りから見た投資妙味も高 まっている」と言う。

カブコム証の午前終値239円から算出した予想配当利回りは

3.3%。ブルームバーグ・データによると、TOPIXベースの予想配 当利回りは2.2%で、カブコム証の方が1ポイント超上回る。

同社の前期(11年3月期)単独業績は、売上高に当たる営業収益 が前期比6.8%減の141億円、営業利益が11%減の44億円。個人投資 家の株式売買の伸び悩みで、主力の株式関連手数料で苦戦した。今期 予想は開示していない。今期に入ってからの委託手数料は、4月が前 年同月比33%減の4億9600万円、5月が同40%減の4億3900万円と なっている。

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