コンテンツにスキップする

FOMC:当局は選択余地残し現状維持の姿勢-市場関係者コメント

米連邦準備制度理事会(FRB) は21-22日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、6000億ドルの 国債購入計画が予定通り今月で終了した後も、記録的な規模の金融緩 和策を継続する方針を決めた。

これについての市場関係者のコメントは以下の通り。

◎カリフォルニア州立大学チャンネル諸島校のスン・ウォン・ソーン 教授(経済学):

「当局は量的緩和第3弾(QE3)の可能性に関して選択の自由 を残すことを決めた。当面、FOMCがQE2以上のことを行う可能 性は低い。だが保有証券の償還元本を再投資する方針が分かったのは 安心だ。当局は始まったばかりの景気回復を支えるため、潤沢な流動 性がある状況を確実にしたい考えだ」

「FOMCは基本的に、緩慢な経済成長や幾分高まったインフレ 期待を踏まえると、現行の金融政策は正しいものとの認識だ。そのた め当面は現状を維持して金融政策の進路を変えたくない考えだ」

「当局は景気回復が予定通りだと感じているようであり、景気失 速の重大な危険があるとは見ていない。私よりも少し楽観的なようだ。 現段階では、米経済は声明が示唆するほど健全ではない。私なら景気 回復についてもっと懸念を示しただろうが、当局がそれを言ってしま えば、雪だるま式に大きくなって金融市場にネガティブな感情を生む ことになる。それは当局が望まないことだ」

「当局は明らかにばら色のレンズを通して米経済を見ている」

◎MFグローバルのチーフエコノミスト、ジム・オサリバン氏:

「米経済の今の軟化がどの程度反転するかは時間がたてば分かる。 確かに、この弱さが最近誇張されているのはかなりもっともな話だ」

「その半面、声明でもっと目立った点の1つは、基調的インフレ が低過ぎることへの言及が削除された。この変化だけで声明はよりタ カ(物価重視)派的になる。インフレ率の数字は明らかに上向いてい る。新たな刺激策の開始が一段と難しくなるのは確かだ。成長率の数 字が弱まっているだけに当局は引き締めに動きたくはないだろうが、 インフレの加速を考慮すると緩和することはできない。だから当局は 全ての可能性を排除していない。刺激策の第3弾が行われるには、経 済成長の期待外れのデータが続くだけでなく、インフレの数字が弱ま ることも必要だろう」

◎ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニアエコノミストのサ ム・ブラード氏:

「景気回復の地盤がさらに固まるまで、金融当局は景気刺激と需 要押し上げを期待しながら、可能な限り緩和的な政策をできるだけ長 く維持したい考えのようだ」

「当局は経済情勢が4月の会合以降に悪化したことを認めた。労 働市場は下振れした。経済見通しは下方修正されている」

◎米ビラノバ大学のビクター・リー准教授:

「新たな量的緩和策を進める強い意欲やコンセンサスはないよう だ。今のところインフレや新たなリセッション(景気後退)のリスク はバランスが取れているようであり、FRBが現状を維持できること を示唆している」

「米経済には回復を続ける十分な強さがある」

「一つの大きなリスクは住宅市場だ。もう一つの大きなリスクは、 FRBが年末までに引き締めに動かなければ、インフレ率がもう少し 上昇するかもしれない点だ」

◎ネーションワイド・ミューチュアル・インシュアランスのチーフエ コノミスト、ポール・バルー氏: ○声明について:

「明らかにFRBは民間の予測者よりも少し楽観的な側にいる。 経済成長がやや強まる兆候が見られるが、全速力ではないことは確か だ。活気のない回復だ。問題は『当局は他に何ができるのか』という ことだ」

「要するに、住宅や消費者、政府の債務をめぐるこれらの多くの 問題がバランスを取り戻すには時間がかかるということだ。当局は量 的緩和第3弾(QE3)について確かなヒントは一切出さなかったが、 適切かもしれないと考えるあらゆる政策行動に可能性を残したことは 明らかだ」

○当局の経済予測について:

「当局の予測はわれわれや他の民間予測者の見方に一段と近づい た。民間予測者は2011年-12年にかけて2.5-3%のレンジで成長 する控えめな景気回復を見込んでいる。明らかに労働市場は当局が望 むほどには改善してはいない。重い足取りとなるだろう」

声明と経済予測から「FRBが12年にかけて静観の構えを取る 考えが示されている。出口戦略に関するいかなる議論も今年の終盤ま で恐らく先送りされるだろう」

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE