FOMC:異例な緩和策を継続、議長は長期の景気減速要因に言及

米連邦準備制度理事会(FRB) は21-22日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に声明を発表 し、6000億ドルの国債購入計画が予定通り今月で終了した後も、記 録的な規模の金融緩和策を継続する方針を示した。

FOMC声明は「委員会は期間が長い米国債を6000億ドル購 入する計画を今月末までに完了し、保有証券の償還元本を再投資する 既存方針を維持する」と言明。「景気回復は緩やかなペースで進行中 だが、委員会が予想していたよりは幾分かペースが遅い」との判断を 示した。

バーナンキFRB議長はこれまで、リセッション(景気後退) が終了して2年が経っているものの、景気回復のペースは「いらいら するほど緩慢」だとし、景気刺激には過去最低水準の金利がなお必要 であるとの考えを明らかにしている。住宅価値の低下やインフレ加速、 5月に9.1%まで上昇した高い失業率を背景に個人消費は抑制されて いる。

議長はまた、商品価格が下落し、製造業が日本からの供給混乱を 乗り切れば、景気は持ち直す可能性が高いとも指摘している。

声明は「最近の労働市場の指標は予想より弱くなっている」と指 摘。景気回復ペースの鈍化は東日本大震災に伴うサプライチェーンの 障害など「一時的なものと考えられる要素が反映されている部分もあ る」との見解を示した。

議長会見

バーナンキ議長はFOMC会合後に記者会見し、「景気減速は一 時的な現象である部分もあれば、長期化する可能性のある部分もある」 と指摘した。

さらに「われわれは成長加速を確信している」と言明しながらも、 「この緩やかな成長率が続いている理由について具体的に究明してい るわけではない」とも発言した。

政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標につ いてはゼロから0.25%のレンジにとどめ、「長期にわたり」低水準 で維持する方針も堅持した。決定は全会一致。バーナンキ議長は記者 会見で、超低金利を「長期にわたり」維持するという文言は少なくと も2、3回のFOMC会合を意味すると述べた。

FOMC声明は「インフレは最近上向いたものの、過去のエネル ギーなどの商品価格高騰による影響が後退するにつれ、FRBの2つ の責務に一致していると委員会が考える水準に、もしくはそれを下回 る水準に落ち着くとみている」と指摘した。

保有証券の規模を維持

ニューヨーク連銀がこの日発表した声明によると、金融当局は公 開市場操作用口座、システム・オープン・マーケット・アカウント (SOMA)に保有する国内証券の規模を2兆6540億ドル前後で維 持する方針だ。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニアエコノミスト、 サム・ブラード氏(ノースカロライナ州シャーロット在勤)は、「景 気回復の地盤がさらに固まるまで、金融当局は景気刺激と需要押し上 げを期待しながら、可能な限り緩和的な政策をできるだけ長く維持し たい考えのようだ」と語った。「当局者は4月の会合以降、景気状況 が悪化したことも認めた」と付け加えた。

FOMCは今年の成長率を2.7-2.9%と、4月時点での予想

3.1-3.3%から下方修正。2012年については3.3-3.7%と予想。 4月時点では3.5-4.2%と見込んでいた。

失業率は11年10-12月(第4四半期)に平均8.6-8.9% と予想。4月時点の8.4-8.7%から引き上げた。12年第4四半期 の失業率は7.8-8.2%と予測。4月の段階では7.6-7.9%との 見通しを示していた。

食品とエネルギーを除くインフレ率については、今年は1.5-

1.8%と、4月時点での予想(1.3-1.6%)から若干引き上げた。

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