国際協力銀:東電支援へ、海外資産買収の企業に融資-賠償金捻出で

国際協力銀行(JBIC)は原発事 故を抱える東京電力を支援する方針だ。東電が賠償資金を捻出するため 海外資産を処分する場合の買い手となる日系企業への融資や、原発停止 で依存度が高まる火力発電用燃料の石油や液化天然ガス(LNG)が高 騰した際の緊急融資などについて検討を進めている。

渡辺博史最高経営責任者(61)はインタビューで、東電が海外資産 を売却する際、「その購入者が日本関連の企業であれば内容に応じて融 資を考えていく」と述べた。また、火力発電用燃料の輸入費用について は、支援要請があれば検討する旨をすでに東電側に伝えたこという。

東電はインドネシア・パイトンの石炭火力発電所やフィリピン、豪 州での大型電力プロジェクトに投資、海外資産として抱えている。JB ICでは業務拡大により2011年後半から、日本企業向け買収資金の短 期つなぎ融資や、子会社の海外企業買収資金の親会社向け融資も可能と なる見通しで、より強い支援体制が整う。

政府系金融機関であるJBICの融資は基本的に海外関連事業や 輸出入資金に限られる。実際には大手邦銀などと共同で実施することに なる。4月の国際協力銀行法の成立を受けJBICは12年4月に日本 政策金融公庫から分離・独立する。業務拡大はこれに伴うもので、買収 資金のつなぎ融資など一部が先行して実施される。

放射能漏れ事故に伴う賠償問題を抱える東電は、資産売却で6000 億円を捻出する計画。東電広報担当の杉山篤志氏は「合理化の過程で資 産売却を検討しており、海外事業も当然その対象になる」と述べた。同 社によると、海外事業の簿価は11年3月末で1878億円だが、時事通信 は4月に海外資産の価値は1兆円規模に上ると報じている。

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