NY外為:ユーロが対主要通貨で上昇、ギリシャ問題解決に期待感

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロが主要通貨の大半に対して上昇。欧州財務相がギリシャのデフ ォルト(債務不履行)回避について道筋をつけたとの見方から、域内 債務危機に対する投資家の懸念が緩和された。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルク センブルク首相兼国庫相)が、ギリシャのパパンドレウ首相は21日 の信任投票を控え、金融支援を確実に受け取るために必要な行動はす べて取ると約束したと述べた。これに反応し、ユーロは対円と対ドル での下げを埋めた。

スイス・フランは主要通貨すべてに対して堅調を維持した。ドイ ツのショイブレ財務相が、民間投資家によるギリシャ支援関与は自発 的でなくてはならないと述べたのが背景だ。ブラジル・レアルも高い。 同国国債の格上げが好感された。

スタンダードチャータード銀行の米州調査責任者、デービッ ド・マン氏は、「ギリシャはまだ何とか問題を切り抜けようともがい ている状況だと受け止めている。ユーロにとっては翌日にデフォルト が起きると言われるよりもずっと良い」と述べ、「市場参加者は超短 期で取引している。今最も重要なのは21日のギリシャ信任投票だ」 と続けた。

ニューヨーク時間午後2時58分現在、ユーロは対ドルで1ユー ロ=1.4304ドル。前営業日は1.4306ドルだった。一時は0.8% 安まで売り込まれた。ユーロは対円では0.3%高の1ユーロ=114 円83銭。ドルは対円で0.3%上げて1ドル=80円28銭(前日80 円05銭)。

スイス・フランは堅調を維持。対ユーロで0.3%値上がりした。 先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、過去1カ月間ではスイス・フランの値上がりが3.6%と最 大だった。それに続いて円は1.5%上昇した。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはブラジル国債の格 付けを「Baa3」から「Baa2」に引き上げた。ムーディーズは ルセフ大統領が主導する歳出削減の取り組みを評価した。レアルは対 ドルで0.3%上昇した。

ドルはオーストラリア・ドルやニュージーランド・ドルなど、 高利回り通貨に対して上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC) が22日発表する声明では、量的緩和第3弾は示唆されないとの観測 が広がっている。フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は2008 年12月から0-0.25%で変化していない。

米金利見通し

CMEグループのデータによると、投資家は米政策金利が来年 1月の会合で引き上げられる確率を15%見込んでいる。1カ月前は 21%だった。

豪ドルは対ドルで0.5%安、ニュージーランド・ドルは0.4% 下落した。

円は対ドルで下落。日本の財務省が20日発表した5月の貿易 統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比10.3%減少 した。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査では輸出額は同

8.4%減が予想されていた。

ヘッジファンドなど大口投機家による円のネットロング(買い 越し)は6月14日の時点で2万4768枚と、3月22日以来で最大 だった。

ギリシャ債務問題

ギリシャの緊縮財政をめぐり、野党が合意形成の提案を拒否し、 与党内からも首相の危機対応に反発し造反者が出る中で、パパンドレ ウ首相は先週、信任投票を議会に求めた。ギリシャの最大野党、新民 主主義党のサマラス党首は、選挙の実施をあらためて要求した。

ギリシャが第5回目の融資を受けるためには、議会が780億ユ ーロの緊縮財政策を承認する必要がある。

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