全米48都市が「失われた10年」に、雇用は戻らず-市長会が報告

米国の失業率を都市別で見る と、主要都市のうち4分の1で全米平均を上回る10%以上を記録 していることが、全米市長会のリポートで分かった。また、雇用が リセッション(景気後退)前の水準に回復するまでには何年間もか かると予測している都市は50都市近くに上った。

20日発表の同リポートによると、48都市が「失われた10 年」、つまりどれだけ早くても2020年末までは雇用が以前のピー クまで回復しない抑制された状態が続くと予測しいている。人口が 集中する363都市のうち失業率が2けたを記録したのは103都市。 4月の全米失業率は9%だった。

全米市長会の新会長に就任したロサンゼルス市のビヤライゴ ーサ市長は17日、記者団に対し、「一部の都市は、あと20年は 失業率がリセッション以前の水準に戻らないとみている」と話し、 「今回のリセッションの影響は本当に大きい」と続けた。

ボルティモアで17-21日の予定で開催されている全米市長会 の年次総会では、雇用が最大のテーマとなっている。弱い雇用は都 市の歳入減につながり、それに伴う公共サービスの縮小や増税、人 員削減といった負のスパイラルを引き起こしている。

IHSグローバル・インサイトが準備した調査結果では、今 年下半期の国内総生産(GDP)は3.5%増と、上半期の1.9% 増から拡大が予想されているが雇用の伸びは1.2%にとどまるも ようだ。

住宅バブルの打撃を受けた州

特に失業率の高い25都市のうち20都市は、住宅バブルで最 も大きな打撃を受けたカリフォルニア州とフロリダ州、アリゾナ州、 ネバダ州に集中している。

アーカンソー州リトルロックでは、消費税を2倍に引き上げ ることを検討している。ストドラ市長がブルームバーグのインタビ ューで語った。同市長は、「リトルロックはおそらく過去3年間、 警察車両を交換していない」と述べ、「市民の安全維持を考えると、 これは取るべき手段ではない」と続けた。

全米都市部の中で唯一、明るさが見られたのは首都ワシントン。 連邦政府の歳出拡大に伴い、ワシントンの昨年の都市総生産は 4260億ドルに増加した。これは、バージニア州やノースカロライ ナ州の州全体、さらにアルゼンチンや南アフリカの国全体の総生産 額を上回る。

全米市長会は20日、戦費を国内の雇用創出対策に充当する よう、アフガニスタンとイラクからの撤退を議会に求める決議をめ ぐり、可否を問う投票を実施する予定だ。

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