米国も預貸ギャップ拡大、過去最高の1.45兆ドル-金利に低下余地

日本の大手の債券投資家は、日本 と米国の債券市場の類似点が増えており、過去最低水準にある米金利に まだ低下余地があるとみている。

日本と同様、米国でも銀行の預金は貸し出しを上回っている。米 連邦準備制度理事会(FRB)のデータによると、預金と貸し出しの格 差(預貸ギャップ)は先月、過去最高の1兆4500億ドル(約116兆円) に達した。2008年時点ではまだ貸し出しが預金を上回っていた。預貸 ギャップは日本でも過去最高に達している。邦銀が余剰資金を債券投資 に回しているため、日本は米国より格付けが低いにもかかわらず、金利 は世界最低水準にある。

ブルームバーグの調査によると、エコノミストは米国が日本のよ うに20年間も景気が停滞することはないと予想する一方で、失業率が 9%台に高止まりし住宅市場も回復に苦しむ中、経済成長率予想を下方 修正している。国際通貨基金(IMF)は17日、2011年の米国の成 長率予想を過去2カ月で2回引き下げた。投資家にとって債券の魅力が 増している。

みずほ投信投資顧問の竹井章外国債券運用部長は、「日本の状況 を見ているがゆえに、まさに今のアメリカを見ていると、ああ同じだな と」思ったと言う。

米国で貯蓄が増加

FRBのデータによると、08年の信用収縮以前の10年間で、米 国の預貸ギャップの平均は約1000億ドルだった。FRBと政府のデー タによると、1930年以来最悪のリセッション(景気後退)に陥ったこ とを受け、家計の債務は08年のピークの13兆9000億ドルから13兆 3000億ドルに減少する一方で、貯蓄は所得比で07年の1.7%から

4.9%に増加した。

銀行は損失や評価損が2兆ドル以上に膨らんだことを受け、貸し 出しを縮小している。その一方で米国債・政府機関債への投資は増えて いる。FRBのデータによると、米銀の米国債・政府機関債の保有額は 08年の1兆0800ドルから1兆6800ドルに膨らんだ。

一方、米10年債利回りは3%割れとなっている。過去30年間の 平均利回りは6.79%だった。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーに よると、10年債利回りは先週2.5ベーシスポイント(bp)低下し

2.94%となり、5週連続の低下となった。

貸出減少

日本でも貸し出しが減少する一方で、貯蓄は増加している。貸し 出しは1996年3月のピークから27%減少したが、銀行の国債保有額 は4月時点で過去最高の158.8兆円まで膨らんだ。預貸ギャップは 165兆円と、スペインの国内総生産(GDP)を上回っている。

日本の10年債利回りは先週1.115%となった。1996年には

3.46%まで上昇したが、2000年以降は2%を下回っている。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・ コミスキー氏は、米国と日本は低金利が長期間続いているので類似点が 見え始めていると述べた。

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