ムーディーズ:イタリア国債格下げ方向で見直し-債務削減困難の恐れ

米格付け会社ムーディーズ・イン ベスターズ・サービスは17日、イタリアの信用格付けを引き下げ方向 で見直すことを明らかにした。経済成長における課題や債務削減に伴 うリスク、借り入れコスト上昇の恐れを理由に挙げている。

ムーディーズは、現在上から3番目の「Aa2」格付けを付与し ているイタリアの自国通貨建ておよび外貨通貨建て国債を、格下げ方 向で見直すと発表した。短期債の格付けは「Prime-1(プライ ムワン)」で据え置いた。

ムーディーズは、イタリアについて、借り入れコスト上昇とベル ルスコーニ政権への支持低下で、公的債務をより妥当な水準に引き下 げるのが困難となる恐れがあると指摘した。同国が今週実施した5年 債入札は平均落札利回りが3.9%と、2年半ぶりの高水準だった3月と 同じ水準となった。

ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニア・グローバル・ エコノミスト、ジェイ・ブライソン氏はインタビューで、「欧州には現 在、危機が各国に波及しかねないという問題がある」と指摘。イタリ アの「債務に関する力学もやや不安定に見える。イタリアはまた、成 長に関する問題も抱えている」と述べた。

イタリアの債務は昨年末時点で、約1兆8000億ユーロ(約206兆 円)で、国内総生産(GDP)に対する比率はおよそ119%。国際通貨 基金(IMF)は17日、同国の今年の成長率は1%で、昨年の1.3% から低下するとの予測を示した。

ムーディーズは格付け見直しにおいては、イタリアの成長見通し と、同国が中期的な景気回復を妨げる恐れのある構造的な障害を取り 除けるかどうかを主に検討すると説明している。

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