ギリシャ危機対応急げ-PIMCOやゴールドマン幹部が当局駆り立て

ギリシャ危機を解決する取り組 みを急がなければ金融市場や経済が影響を受けるリスクが大きくなっ ているとして、投資家やバンカーが欧州連合(EU)当局者らにハッ パを掛けている。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのジム・オニ ール会長は17日、「すぐにも誰かが何とかする必要がある。ゆっく りとではあるが、予期される結末が悪化の一途をたどっているからだ」 とロシアのサンクトペテルブルクでブルームバーグテレビジョンに対 して語った。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)も17日付の英紙 フィナンシャル・タイムズ(FT)への寄稿で、EU当局者が「プラ ンB(代替案)」を採用しなければ「見通しは暗い」と記している。

こうした心配を背景に、ドイツのメルケル首相はこの日ベルリン でフランスのサルコジ大統領と会談。ギリシャ向け支援で債券保有者 に「相当部分」のコスト負担を求めるドイツの主張を弱めて妥協する 余地があることを示唆した。ギリシャではパパンドレウ首相が内閣を 改造。与党内の離反を抑え、国際社会から救済資金を受けるため必要 な財政緊縮法案の議会通過を図っている。

市場ムードは変わった

ただ、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、 この日も欧州の国債と社債の保証コストが上昇。BNPパリバのユー ロ圏チーフエコノミスト、ケン・ワトレット氏はインタビューで、 「市場のムードははっきりと変わってしまった。波及リスクが大きく なってしまった」と述べた。

投資家がことさら懸念しているのは、欧州の当局者がギリシャの デフォルト(債務不履行)を未然に防ぐことができず、それが景気か ら銀行のバランスシート、近隣諸国の債務削減努力にまで影響し、 12年前にスタートしたユーロ経済圏にほころびが生じることだ。

ゴールドマンのオニール会長は「どうして欧州当局者が歯を食い しばって素早く対応し、危機を終わらせられないのか、私には分から ない」と述べ、「長引けば長引くほど、他国が受けるリスクは大きく なる」と指摘した。

PIMCOのエラリアン氏もギリシャ危機対応で欧州当局者は戦 略を変えなければならないと強調。さもなければ、ギリシャとアイル ランド、ポルトガルの「被救済3国の既に困難と見込まれる将来が、 10年に及ぶ経済の内部崩壊によってさらに悪化することは確実だ」 との見方を示した。

同CEOはさらに、支援を仰がずに済んでいるスペインなどへの 危機波及を抑え、「統合性のあるユーロの保全が現時点での課題」だ と指摘した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE